自律社会の到来を前に思うこと。Afterコロナではなく、もっと俯瞰的な視点で、社会・科学・技術の相関関係を整理してみる
「SINIC理論」とは、オムロン創業者・立石一真さんが1970年に、国際未来学会で発表した未来予測理論です。
「SINIC理論」では科学と技術と社会の間には円環論的な関係があり、異なる2つの方向から相互にインパクトを与えあっているとしています。ひとつの方向は、新しい科学が新しい技術を生み、それが社会へのインパクトとなって社会の変貌を促すというもの。もうひとつの方向は、逆に社会のニーズが新しい技術の開発を促し、それが新しい科学への期待となるというもの。この2つの方向が相関関係により、お互いが原因となり結果となって社会が発展していくという理論です。
※詳細に関してはオムロン株式会社さんのホームページをご覧ください。
現在は最適化社会であるとされ、2025年前後に次の自律社会に至ると言われています。
が、もう自律社会が始まっている兆候を感じています。私の周りにおいては、最適化社会以前のパラダイムで不便さ・窮屈さを感じる事例が数多くあり、人々の意識の変容が確実に起こっていると思われます。
昭和の時代において、明治時代以前の文化は理解できないものになりました。刀を帯刀する・斬り捨て御免。こんな事言っていたら殺人犯で逮捕です。
時代が変化した時、旧パラダイムとはお別れして、別の考え方で生きていく必要がある訳です。ここで言う時代とは、元号という意味ではありません。が、偶然の一致なのか?令和という時代の幕開けとともに、自律社会が始まろうとしています。
自律社会を理解するキーワードを散りばめてみましょう。
・それぞれの個(個性)にフォーカスして組織化する
・自己の内面を見つめ、自己表現として生きる
・年収や学歴よりも精神的発達を重視(成人発達理論)
・どの発達段階も等しく尊い(良い・悪いのパラダイムではなくなる)
・発達段階が可視化されていく
・自律した個の発達段階に応じてそれの受け皿的に組織は存在するようになる
そして、その先の自然社会に向かっていく。
このように定義されるのではないでしょうか?
あなたは組織の中で何ができますか?
から
あなたは何がしたいですか?→○○の為に生きたいです→それではそれに合わせた組織にしましょう。
という社会に変わっていきます。
というか、すでにそれを行っている組織(企業)が誕生してきています。
自己組織化が始まっているのです。そして、それを間近で目撃しているので、自律社会の到来を感じている。と言えるわけです。
企業が人を成長させる。ではなく
人が自分の人生を自律して生きるために企業が存在する
ここに2つの問いが起こります。
①,人はどのようにして自律を獲得していくのか?
②,企業はどのように変容していくのか?
私の使命は、会計を通じてこの2つに寄り添っていくことだと確信しています。
人と社会と自然を会計でつなぎたい
そんな言葉が降ってきました。とても興奮しています。