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エニアグラムを通じて自我を観察してみたよ

日本におけるトランスパーソナルの総本山
C+F研究所さん主催、エニアグラム講座を受講してきました。

エニアグラムでは、人間には3つの主なエネルギー・センターがあると考えます。「3つの知性」ともいいます。

1.腹/本能センター
2.心/フィーリング・センター
3.頭/思考センター

9つのタイプは、3つのセンターのどれかに分類されます。

1.腹/本能センターに属するタイプは、本人が意識している・意識していないに関わらず 「腹の感覚」または、直観・身体感覚によって物事を判断する傾向があります。頭で考えたり、迷ったりしても、最終的には直感的に決断します。このセンター特有の問題となる感情は、自覚の有無に関わらず「怒り」です。

2.心/フィーリング・センターに属するタイプは感覚的で、意識・無意識を問わず、人からどう見られたいかがとても重要です。人から関心を得るために、特定の自己イメージを呈示したいという欲求が強くあります。このセンター特有の問題となる感情は「恥」です。こうありたい自分のイメージと実際の自分との落差が、恥と罪悪感を生みます。

3.頭/思考センターに属するタイプは、これから起こることへの不安に対応しようとして予測や分析を行い計画を立てます。物事を解明して、安心しようとします。何かに対応しようとするときに思考が先行しがちです。特有の感情の問題は「不安」であり、時間感覚は、未来(これからのこと)です。


以下受講しての感想

エニアグラムにおいては、気質を9つのアーキタイプに分けています。
※気質=もって生まれた性格の基礎となる一般的傾向

その気質が、自己防衛メカニズムによって、よりはっきりしたものとして確立していきます。それを自我と我々は呼んでいます。
自己防衛メカニズムとは、ある出来事に対して「闘う」「逃げる」という反応をすることを言います。

このようにして、我々は自我というセルフイメージをつくりあげていくのです。自我を他の言葉で言いかえると、「セルフイメージ」「アイデンティティ」などが分かりやすいでしょう。

この自我を通して再生産される現象に注目して、自分の気質を探っていくのがエニアグラムの醍醐味です。同時に、他者理解も深まります。自分が持っている気質と他人が持っている気質は異なるのだ。という原理原則に触れると、同じ世界の中で異なる世界を生きているという事が理解できます。

個人的には、再生産される現象に注目するのはとても良いと思いました。自分が自由になれます。再生産される現象とは、例えば、私の直属の部下になると、最初はウマが合っていたはずなのに全員が私の元から去っていく。
のような、何故か起きてしまう、同じようなパターンによる不都合な現象です。

C+F研究所の創設者、吉福伸逸さんはこんな名言を残しています。

「ひっかかりはとっかかり」

何故、いつもこんな事が起こるんだろう……。
そんな引っ掛かりを、生きづらさを感じているのであれば、それは次へのとっかかりなのかもしれませんね。


ちょっと別の観点からも補足

・成長したいんです!
・自我を超越したいんです!
・成人発達段階をあげたいんです!

みたいな相談が、結構な数、私のもとに寄せられます。
しかし、みなさんちょっと冷静になってください。

そんな自我は、愛しい皆さん自身の一部なのですよ。
皆さん自身が過去において、自分を守るために奮闘したものが自我なのです。確かに、その自己防衛の過程で、行き過ぎたクセが身についてしまったかもしれません。その行き過ぎたクセが、過剰防衛となって他者を傷つけているのでしょう。

そんな、副次的に生み出してしまった行き過ぎたクセだけを、今日から即時的に切り捨てる事って可能なんでしょうか?それを成長と呼ぶのでしょうか?

車は便利な道具です。しかし、副次的に大気汚染を引き起こしている。車の移動における便利性だけを残し、排気ガスだけを今日からゼロにする。成長すればできるはずだ!
このような機械のメタファーが、生き物である我々、人間にも適用されるのでしょうか?

このあたりはご自身で扉を開けてほしいと思っています。
限定的に(個人的な)回答を書くより、問いを持ち続けてほしいと願います。


最後に
C+F研究所の、ティム・マクリーンさん、高岡よし子さんに謝辞を述べるとともに、この活動により多くの人が自分とつながっていく事をお祈り申し上げます。

ありがとうございました。

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