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自然経営研究会主催 自然経営塾 会計編 ④足るを知るという世界観で経営ができるようになるとは?

前回、アクセシビリティを重視した表を作りましょう!と提案しました。これが作成できたら、次は表の見方のお話です。

基本的に…アクセシビリティを高めた表なので、見方について言及しなくても分かるように出来ています。が、一点だけ補足説明が必要になるでしょう。それは…

表の※最終値がプラスになるようになってきたんですが、いくらプラスなら良いんでしょうか?
※最終値=銀行借入金まで返済した後のキャッシュ増減値

という疑問です。


いくらプラスにすれば良いんでしょうか?

答えはシンプルで、0円でOK
これです。

この位置が足るを知る経営の出発点、ベースキャンプです。


2019年までの経営は、無闇矢鱈に規模の拡大を標榜する経営でした。売上が多ければ多いほど良い。利益が多ければ多いほど良い。

しかし、その陰で…人生に影響が出るほど大病する社員がいたり、ひっそりと会社を去る同僚がいたりしませんでしたか?

誰かを犠牲にしてまでも会社の業績を拡大しないといけないのですか?

人間が幸せになるために仕事をしているのに、会社が見栄を張りたいだけで人間を道具のように使っていませんか?

※当然、赤字経営を推奨している訳ではありません。赤字経営は不幸の始まりです。過度に利益を出す意味って何ですか?と問いたいのです。


この表でプラスマイナス・ゼロの地点にいれば、会社は絶対に倒産しません。むしろ、銀行借入の余力を残している状態なので、万が一のときは緊急融資に頼れます。キャッシュ残高を見て経営するのです。

キャッシュ残高を見て経営するためには以下の手法を意識してください。

○来期の利益目標を先に決める
✗来期の売上目標を先に決める

これです。表で言えば、下から作るという事です。

一番下には銀行返済欄があります。銀行返済は返済予定表を見れば将来の返済額が分かります。未来の数字を表に書き込みましょう。
次に経費欄です。これも過去を参考に、未来の数字を表に書き込みましょう。千円単位でざっくりで大丈夫です。
そして原価欄です(仕入)ここも過去を参考に未来の数字を入れてみてください。
※季節によって客数が大幅に変わる業種は、季節指数で原価を散らしましょう。

ここまでできたら、プラスマイナス・ゼロになる売上が分かるという具合です。

みなさんとても多い間違いですが…
計算式の答えとして最後に目標売上が出るように計画してほしいです。先に売上ありきだと意味のない計画になります。


このように計画を立てると何が起こるか?

・経費を削れば売上目標が下がるという事が分かる
・無理のない計画が立案できる
・目標達成した後を選べる(もっと売上獲得して臨時賞与とするか、休暇を取るか)
・計画がやらされる感ではないので主体性が出る

結果、利益は増えてしまうんですね。

足るを知る経営をスタートすると、軽い力で自転車を漕ぐように、必死に努力しなくてもきちんと利益が出る。

穴の空いた柄杓で水をすくうような経営から脱却できるという訳です。
幸せに仕事をする人が増えてくれたら、未来はきっと素敵なものになるでしょう。


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