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管理会計的アプローチで売上を分解して見てみよう。幅広くウケるポジションではなく、狭い分野で地域No.1を獲得できるようにチューニングしてみよう

前回も管理会計の話でした。
読んでいただいた方には分かっていただけたと思いますが、管理会計は無機質な数字に細かい色付けをしていくプロセスです。

前回の記事はコチラ
↓↓↓


広告宣伝費16万円!と言われてもピンと来ませんが

求人(ポスティング会社A)3万円
求人(web広告会社)1万円
新規売上獲得(ポスティング会社B)5万円
新規売上獲得(web広告会社)5万円
駅の看板1万円
町内会の回覧板広告5千円
市役所広報の広告5千円
合計16万円

と言われると色やカタチが見えてきますよね。


さて、同じようなアプローチで売上も分解してみましょう。
※完全下請けで売上が1社のみ、という会社さんは違う角度の分析が必要です。SWOT分析がベストソリューションかと…。また次回書きますね。

売上の構成要素を書き出します。
・単価(平均客単価・1商品の単価・1人工単価など)
・数量(客数・発注数・現場数など)

まずこれを全部書きだしてみます。飲食店などであれば、ユビレジやエアレジなどを使えば即時に集計できますよね。電子レジではない会社の場合はエクセルに全部書き出しましょう。ある特定の月で結構です。最近のほうがイメージ湧きやすいですね。

その一覧表を眺めて、違和感を抽出してください。
・思ったより売れている項目
・思ったより売れていない項目
これにアンダーラインを引いてみてください。そして、仮説を立ててみましょう。

もしかして…商品価値が毀損しているのではないか?A商品は定番だったが、競合他社がより良い商品を出しているのでは?

もしかして…顧客のニーズが変化しているのではないか?顧客の所得が減少しているので、高単価商品は贅沢品として敬遠されているのではないか?

もしかして…ウィルスの影響で顧客の行動範囲が変化しているのではないか?電車やバスや高速道路など、行動範囲の変化が読み取れるか?調べてみよう

このように、仮説を立ててみます。そして、その仮説の裏付けを取りに行きます。インターネット・近所の人との雑談など。
一番良いのは顧客に直接聞く事です。A商品ってどうですか?みたいに、ダイレクトに聞く機会をつくる事です。

仮説を立てて検証する。これがマーケティングです。
マーケティングとは顧客の創造であり、マーケティングを実行する事により売り込みをしないでも売れるようになります。
マーケティングと管理会計は同じフィールドにあるのです。


次に、別角度から光を当ててみます。
・新規客
・既存客(リピート率)

を調べます。ここで重要なのは新規客ではなく、既存客のリピート率です。リピート率が低いのに新規客の開拓に力を入れると、穴の空いた柄杓で水をすくうようなものです。

リピート率は業界によっても異なるので、何%が良いというものではありません。逆に、自分が消費者だったらどれぐらいリピートするかな?で考えてみてください。

飲食店なら低くなりますし、美容院とかであれば100%になりますよね。


このように、売上も細かくセグメント別に分析する事が非常に大事です。
もちろん、LTV(ライフタイムバリュー)的考え方も大事なので、薄利の消費者還元商品があっても良いと思います。

こうあるべき、を目指す為の管理会計ではなく、仮説と検証を繰り返すうちに顧客目線を獲得できる。という優れたツールが管理会計なのです。


はい!という訳で売上分析でした。
是非、色々な角度で検証してみてください。

ではまた!

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