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肚をくくる_博論日記(2024/01/28)

2024年3月31日をもって、博士後期課程を研究指導認定退学する、と心を決めた。学生生活の終わりまで、あと63日。

新年明けてから初めて、日曜日の研究室へやってきた。14日も21日もバイトには行ったのだが、大学に行くパワーが出ずに家に帰ってしまった。今日はバイトを終えて外に出たら、くっきりとした青空が広がっていて、これはお散歩日和だぞと大学まで歩くことにした。歩き出す前は億劫な気持ちもあるのだが、歩き出してしまえばただひたすらに心地よい。1時間ほど歩いて、研究室のデスクに軟着陸した。日記の後半で、そのお散歩の報告をしようと思う。

さて、7日に「深呼吸。仕切り直し」と題して日記を書いて以来、2週間もあいだが空いてしまった。7日の時点ですでに「エンジンがかからない」と書いていたが、そこからもずっと調子が悪くて、「おっ、エンジンかかったか?」と期待しても、すぐにぷすんと止まってしまい、アイドリング状態に持っていけなかった。少し動いては布団にもぐりこむという日が延々続き、ようやく23日にじわりと力が入って、そこから今日までの6日間、待望の「安定して活動できるフェーズ」に入った。
改めて数えてみると、お正月明けて20日ほど調子が悪かったことになる。この間、何があったかを振り返ってみたいと思う。

<7日時点の状況>
・論文1の修正作業ができない
【ラベル:苦しい】
1月31日までに出さなければならないのに、どうしたものか、全然手につかない。ファイルを開くことが怖い。墨を呑んだような気持ちになる。先月、ゼミ発表準備を理由に論文1の修正を中断したのは、やはり悪手だったか(でも、準備せずにはゼミ発表クリアできなかったし、準備するなら求められている水準を満たしたかった)。

<8日〜の週に起こったこと>
・非常勤講師のオファーがくる
【ラベル:嬉しい】【ラベル:苦しい】
 ありがたいことに、ある方から大学の講義(週1コマ)を担当しないかとお話をいただいた。急ぎ、履歴書・教育研究業績書を作成してほしいとのこと。
私にとって、これが初めての非常勤経験となる。教育研究業績書を充実させるために、これまで関わったティーチング・アシスタント(TA)、リサーチ・アシスタント(RA)、調査経験をすべて書く必要性があるとのことで、プレッシャーを感じる。
 持病(双極性障害)のためアップダウンの激しい15年間を過ごしており、あまり系統立てて物事を記憶・把握できていない。記憶の引き出しを開ける鍵となる雇用契約書類、メール、日記類は残っている(覚えていられない自覚があるので、何でもかんでも残している)のだが、過去を振り返ることはエネルギーを必要とする。サルベージがつらい。

<15日〜の週に起こったこと>
・非常勤講師のための提出書類が出せない
【ラベル:苦しい】
 可能ならば17日に履歴書・教育研究業績書を提出してほしいと言われていたのに間に合わず。

・大学の学部時代の友人たちとランチ
【ラベル:嬉しい】
 約5年ぶりの再会。会いたい人たちには会える時に会っておかなければとがんばって出かけて行った結果、とてもよき時間を過ごした。

<22日〜今日までに起こったこと>
・カウンセリング
【ラベル:落ち着く】
 2週に一度のカウンセリング。全力でことに当たれないという困りごとについて、具体的にお話しする。「状況を第三者的に見れている気はしますよ」と言われて、ちょっと落ち着く。「がんばらなきゃ」とプレッシャーを感じている今、一番に心がけるべきは「早起きする」「コーヒーを淹れる」「お味噌汁を作る」「寝る前にシャワーを浴びる」など、私にとっての生活の骨組みを整えることではないか、というところに着地した。

・履歴書・教育研究業績書を提出
【ラベル:安心】【ラベル:理解深まる】
 提出できてとてもほっとした。と同時に、ともすれば「私は何も為せなかった」と悲観的になってしまうことがよくあるけれど、これまでの15年間、こんなにいろんなプロジェクトにお世話になり、あれやこれやと経験を積んできたのだと、業績書の表を目で追いながらリニアに理解することができた。大変だったけど、書き上げることができてよかった。次に、模擬授業の準備をする必要がある(2/13本番)。

・論文1の修正作業の再開
【ラベル:前向き】
 修正版提出に向けて、1ヶ月ぶりにやっと前向きに検討する気になる。問題点を洗い出し、自分で解決できなさそうなところ(自分1人でするのでは時間的に厳しいところ)に関して助けを求めた。そのおかげで、31日に間に合いそうだ。

・研究員ポスト申請
【ラベル:前向き】
 大学図書館事務職の公募(7日に用意していた履歴書)について、不採用通知がきた。研究指導認定退学後、博論を完成させるために大学図書館(ジャーナル)を利用できる環境を保持しておきたいので、大学機関の研究員(無給)の申請をすることにする。申請にあたって、ある先生が受け入れを快諾してくださって、とてもほっとする。次に、研究計画書を書く必要がある(2/2〆切)。

ここまで立て直すことができて、今、心からほっとしている。やることは山積みだが、手をつけられているから怖くない。
やることが山積みなのに手をつけられない時が、一番苦しく、怖い。恐ろしい。おそらく、疲れやタスクのキャパシティオーバーから「何も手をつけられない」という奈落(布団)に落ちて行ってしまうのだろう。

今回のことを振り返って、布団から這い上がるには「助けを求める」ことと、生活の骨組みをコツコツと日々組み立てていくことしか方法はないようだ。
また明日も刻んでいこう。

最後に今日のお散歩写真の紹介をする。

外出時、柴犬を見つけたら数をカウントしている。私は犬のなかでも柴犬と秋田犬が好きで、彼らを見かけるととても嬉しくなる。京都で秋田犬と遭遇するのは極めて稀なので、もっぱら柴犬なのだが、彼らとの邂逅を日々ささやかに心持ちにしている。
御池大橋から見たこの茶色の柴犬が、本日2頭目(2シバ目)だ。


葉を落とした木にとまっているのは、カラスとヒヨドリだろうか。冬は鳥の姿を観察しやすい。


仁王門通を歩いていて、いくつも寺が続くなあとぼんやり思っていたら、地図看板に55も寺があると書いてあった。ごじゅうご……!なんでこんなに密集しているのだろうか。


そういえば、仁王門通にとても雰囲気のよい喫茶店があった。と思って調べてみたら、鉄板焼き屋さんをコーヒー屋さんが間借りしていた模様。いつか行ってみよう。

週2日に2時間だけの鉄板焼きや「多様な町で好きなように暮らす」【ニューオーモン】

【京都市左京区】ニューオーモンを間借りしてコーヒー屋さんがオープンしてます!!


ロームシアター横のベンチで、小休止。桜の花芽はまだ固く結んでいる。


猫の鳴き声がして、ふと目をあげたら、大きな猫が門扉の屋根を越えていくところだった(今日のトップ画)。どこからか聞こえてくる別の猫の声に返事をしながら、家の敷地内へと姿を消した。

目線を下げたら、別の猫が道路に伏せていた。先ほどの猫に声をかけていたのはこの猫だろう。

私が近づくと、隠れつつもこっちを見ている。


吉田神社は節分祭(2/2~2/4)の準備中。今年でこのキャンパスを離れるので、最後に夜祭りをぶらついてみようかと思う。

追記:帰り道に再び吉田神社の前を通ったら、提灯のあしらわれた節分用の鳥居が完成していた。

<To Do>
・投稿論文1:修正(1月31日〆切 )
・研究計画書:2月2日〆切
・模擬授業:2月13日本番
・投稿論文2:修正(3月31日〆切)
・システマティック・レビュー:二次チェック中
・博論本文:
 5月(予備審査委員会立ち上げ願い)
  7月予備審査?
  9月口頭試問?

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