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冷たい初冬に傾いた窓の陽が運ぶ温もり

紅の ハナミズキ揺れ 冬の風
赤き暖か 冷たさを呼ぶ

冬がやってきました。

朝、布団から出るのが少し辛い季節ですね。
冷えた空気に触れるたび、季節の移り変わりを肌で感じます。

外に出れば、散歩道のハナミズキの葉が真っ赤に色づいていました。
その赤い葉が風に揺れる様子は、どこか暖かそうに見えます。

でも、その鮮やかさがかえって冬の冷たさを思い出させる。

部屋に戻ると、窓から差し込む陽の光が畳の上に広がっていました。
冷えた空気の中にいると、この陽射しがまるでプレゼントのように感じられます。

畳の上に映る光と影は、洗濯物の形をなぞりながら揺れていました。
ベランダに干したシャツやタオルの影が畳の目にそっと寄り添うように落ちています。

その影は風に合わせて動き、静かな部屋の中に小さな命を吹き込んでいるようでした。

私は窓際に座り、カップに入ったコーヒーを両手で包みました。
手のひらに伝わるカップの温かさと、窓から降り注ぐ光のぬくもり。
冷たい冬の空気の中で、それはとても優しく感じられます。

カーテンがふわりと揺れるたびに、光の角度が少し変わり、部屋に描かれた影の模様も形を変えていきます。

その動きをぼんやりと眺めながら、忙しい日々を忘れて、しばしこの時間に身を委ねました。

窓の外では時折風が吹き抜けます。
その風が洗濯物を揺らし、ぱたぱたと軽い音を立てていました。

普段なら気にも留めないような音が、今日はどこか心地よく感じます。
冷たい空気の中にいるからこそ、光や音が特別に感じられるのかもしれません。

冬の陽射しは、夏や春のように力強くはありません。
控えめで、どこか頼りなく見えることもあります。

でも、その柔らかさが心地よい。

冷えた空気の中で、そっと肩に触れるような優しさを持っています。
暖かさを押しつけるような強さではなく、じんわりと伝わるぬくもり。
こうした光の存在が、私たちの日々を支えているのだと感じます。

午後になると、光の角度が少しずつ変わり始めました。
窓辺に広がっていた光と影も、ゆっくりと動いていきます。

それを眺めていると、日常の中であまり気に留めていなかった「時間の流れ」を改めて感じます。

光が動き、影が形を変える。

いつの間にか、少し前の景色とは違う新しい風景が生まれていました。
こうして冬の陽の光に包まれていると、冷たい季節にもあたたかい瞬間が潜んでいることに気づきます。

忙しさに追われる毎日でも、こうした何気ない瞬間を大切にしたいと思います。
この時間が、肩の力をそっと抜いてくれるのです。

私たちの生活には、派手ではないけれど大切なものがたくさんあります。
冬の光もその一つです。
それは、ただ体を温めるだけではありません。
心の中に染み入るように、私たちをそっと支えてくれるのです。

明日もきっと、窓から差し込むこの柔らかな光が、日常に小さな温もりを運んできてくれるでしょう。

それを見つけられる心を持ち続けたい、そう思います。
今日も元気に楽しく


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