HACCPを導入するには何から手を付ければ良いか?①(3S・5S編)
皆さんこんにちは!国際HACCP同盟認定HACCPリードインストラクターのDaigoです。前回までは「法制化されたHACCPが何故進捗しないのか?」ということをお話してきましたが、今回からは「HACCPを導入するには何から手を付ければ良いか?」ということについてお話しますね。
前回のnoteで、食品衛生法で定められているHACCPは、「HACCPに基づく衛生管理(以下、基準A)」と「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理(以下、基準B)」の二種類がある、ということを説明しました。
また、厚生労働省のHPには、基準Aの手引書が「6業種」、基準Bの手引書が「100業種以上」、そして基準Aの手引書に近い「食品製造におけるHACCP入門のための手引書」が「11業種」掲載されていることも説明しました。しかしそれと共に、「保健所や食品衛生協会、私たちのようなコンサルタントの指導があって、初めてこれらの手引書は活かされる。」ということも書きましたね。(私がこれまで指導してきた事業者さんの大半は、「手引書を見てもよくわからない。だから何もしていない。」という感じでした。)
ここから先は完全にDaigo流の進め方ですが、参考になればと思います。
まず第一段階ですが、「3S・5Sを徹底する」。基準Aでも基準Bでも、すべてはここから始まります。(5Sは3Sの延長線上にあります。最近ではさらに進化した「7S」というものもありますが、個人的に7Sは、5Sまで達成された後に取り組むことになる、「前提条件プログラム(日本では一般衛生管理と呼ばれることが多い)」に組み込まれるものと考えています。)
・まずやってみよう「3S」
3Sとは何かを説明しますね。
① 整理(Seiri)
必要の無いものは捨てる勇気が必要です。いつ使うの?毎日使う?週一
で使う?月一で使う?年一で使う?まったく使わない?
よーく考えてみましょう!「まったく使わない」のであれば、捨てる勇
気も必要です。
② 清掃(Seisou)
整理が終了したら、一度大掃除をしてみるのが良いですね。
③ 整頓(Seiton)
必要な物を必要なときにすぐ取り出せるよう、定位置・定品・定数(同
じ位置に、同じ物を、同じ数だけ置く)管理をするのが良いですね。こ
れを「3定管理」と呼びます。作業開始前・終了後に、3定管理ができ
ているか確認をします。そのときに「何かが足りない」という状況が起
こると、製品に混入(異物混入)している可能性があります。しっかり
チェックしましょう。(チェック表を用意しておくのが良いですね。)
その他・・・、食品が空間に暴露されるような場所で、「段ボール」や「新聞紙」を使用するのも良くないですね。(段ボールをゴミ箱代わりに再利用しているのをよく目撃しますが、これはアウトです。そ族・昆虫発生の原因になり、場合によっては専門業者を入れないと、収拾がつかなくなる恐れさえあります。)
今回はここまでにしておきます。あまり長いと読むのも疲れるよね💛
次回(いつになるかなぁ?)は、少し進んで5Sのお話をします。