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戦争で得られたものを数えるな

戦争で得られたものを数えるな

この世に個人の安寧以上に大切なものがあるか
国家も 科学も 制度も人民の幸福のためのものではなかったか
国家が 科学が 制度が進化を遂げるのを
戦争が加速させたという事実が在ったとしても
それが必然だったということにはならない

急速な進歩を賛美するな

のろまを笑いその歩みを観ないから
停滞と誤認し幻の危機感を抱くのだ
前進を焦り大局を忘れるから
狭い狭い内輪の成果を誇るのだ

育てなければならないのは
鷹揚でいることに耐えうる胆力と知性

わたしたちひとりひとりの内に


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私の知る戦争は、映画やドキュメンタリーや本を介して得たものでしかなく、体験ではありません。でも、毎年8月が来ると、今では誰もがあるべきではないと見なす戦争というものに、全国民が駆り出された時代が存在したという事実を知っておかなければいけないという気持ちになります。少しでも、今に反映する何かをつかまなければいけないという気持ちになります。年にたった1回の衝動ではありますが、年に1回もないよりマシでしょうと自らを甘やかしつつ、今享受している全てのものに感謝し、自身に向けた戒めとして記します。



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