今回からは、入院後のお話を書こうと思いましたが、入院する直接のきっかとなった、当日の出来事を書いておこうと思います。振り返れば、この日が、私の予後とその後を大きく変えたのだと思います。命を救われた出会いでした。
🔷入院を決めた日のこと 🔷
後に知ったのですが、私を診察して入院につなげてくれたその医師は、入院先病棟の元部長だったとのこと。
入院してから、病棟担当医に、この日の約三時間の問診と検査の様子を話すと、とても感心していました。「最近の医師は機械の数字しか読めないが、先生は機械がなくても医者の仕事ができることを体現している。これが医術と言われるものなんだ」と。
私は、この突然現れたプロの医師に救われました。そして、その医師に私の窮状を伝えてくれたのは、かつて同じ思いで一緒に仕事をした同僚でした。
入院して一週間目、この医師は様子を見に来てくれました。カルテすべてに目を通し、治療の進捗状況に疑問を持ち、病棟の医師に細々と指示をして帰りました。
再び二週間目に来て、診断内容、治療方針を病棟医師から聞き取っていました。その後、約一時間かけて、私の疑問と今後の不安を聞いてくれて、客観的な立場で、診断内容の詳細や治療と予後の可能性を話してくれました。
直接の知り合いでもないのにここまでしてくれるのが、とても有難かったです。知人はどのように頼んでくれたのでしょうか。
入院につながるところで、私を助けてくれたのはこの二人でした。
文・写真:©青海 陽2023
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