事業継承に働く陰陽の法則
こんにちは、青豆です。
日本には、何百年も続く会社が世界一多いそうです。なんと創業1000年を超える会社も9社あるとか。もうビックリ(笑)本当にすごいことですね。
青豆は経営者のなかでも、初代(創業者)の方とお会いする機会のほうが多いかなと思います。しかし、中には2代目、3代目の方もいらっしゃいます。もっと長い方もいます。
算命学には、初代運を持つ宿命の方がいて、その場合は継承ではなく創業するのが向いています。
一般的には、初代運を持つ方が事業継承してしまうと、どこかに問題が出やすくなります。(継げる場合もあります)
初代運の方は、本人がゼロから作り出す宿命なので継承することは運勢上合わないのです。そのため、先代の築いた会社のやり方を素直に継承することができず、完全に変えるか、変えられない場合は倒産させたり売却してしまったり、または本人がその会社から追い出される場合もあります。
それに対して、継承に向いている宿命の方もいます。初代運を持たず、上のやり方に素直に従える方です。そして、初代が有能な経営者だった場合、2代目はそれほどでもない、目立たないほうが会社は長く続きます。
これには陰陽の法則が働いており、初代が陽なら2代目は陰、そしてまた3代目が陽となるのが最も良い事業継承となります。
この考えは、国家元首(古代中国なので皇帝や王)に当てはめられてきましたが、それを応用して、会社の事業継承も見ていきます。
しかし、初代の方が、2代目にも自分と同じくらいの活躍を期待するのも、当然の気持ちだと思います。
自分が築いた会社を託すのは、自分と同じかそれ以上の逸材を期待する方もいるでしょう。
でも、実は何十年、何百年と続けるためには、陰の時代を受け持つ人が必要なのです。自然界に昼と夜、夏と冬があるように、経営者にも陰陽が必要で、陽、陽、陽とはいかないのです。
ただ、歴史を見返すと、中国にもローマ帝国にも、名君が何代にもわたって続いたことがありました。ローマ帝国は有名な五賢帝時代がそれに当たります。青豆はローマ帝国は専門外なので、詳しく知りたい方は五賢帝についてお調べください(^_^;)
中国の場合で見てみましょう。
清(満洲民族が作った中国最後の帝国)は、初代ヌルハチ、2代目ホンタイジ、3代目順治帝、4代目康熙帝、5代目雍正帝、6代目乾隆帝…と、なんと6代にわたり、国家が繁栄し続け、6代目で最大領土にいたります。これは歴史上の事実として残っています。
しかし、この中でも陰陽を受け持つ皇帝がいたように青豆は思います。
まずは、初代。北方の蛮族の一つと軽んじられてきた満州民族(明からは女真族と蔑称で呼ばれた)の一部族の人間だったヌルハチは、利害が対立する他の部族を一つにまとめあげ、満州民族の頂点に立ちました。そして、明の大軍20万を、わずか4万の軍で戦う決断をし、各個撃破する作戦によって完全勝利します。この戦いはサルフの戦いと呼ばれ、世界史上も稀に見る名戦とされています。彼は間違いなく初代であり陽です。
その次を継いだ、ホンタイジは、明を滅ぼす直前までいきましたが完全に滅亡させるには至りませんでした。しかし、彼はそれまでの「金」という国名を「清」に変え初代皇帝となります。算命学では、これは明に対抗するためだと言われています。中国は王朝が交代するたびに国家の五行も変更してきたそうです。金は金性、明は火性で、五行論では金性(金)は火性(明)に攻撃されます。火剋金です。それに対して清は水性で火性を攻撃する側に回ります。水剋火です。
もちろん、国の名前だけで勝ったわけではなく、様々な要素が絡んでいるのですが、この清という名前に、明を必ず倒すというホンタイジの気持ちが現れていると見ることはできるでしょう。しかし、彼は夢半ばで病に倒れました。
青豆はこのホンタイジを陰と見ます。彼もかなり活躍した1人ではありますが、このメンツの中では陰です。
3代目順治帝(フリン)は、父のホンタイジが急病で没した際に、わずか6才で即位しました。彼は親政を開始すると、自身の後見人だった叔父で、母の再婚相手ドルゴンの親族を一掃し、すでに亡くなっていたドルゴンの遺体を墓から取り出して遺体を鞭打たせたことで知られています。よほど、ドルゴンへの恨みが強かったようです。
そして、順治帝は明の残党を滅ぼしますが、わずか24才で病没します。彼もまた陰を受け持った1人だと思われます。
ここまで、陽→陰→陰と陰が2代続きました。陰の時代が2代続くと、次は大きな陽がくる可能性が高まります。
第4代皇帝は、中国史上最も偉大な皇帝と言われる康熙帝です。
康熙帝は、大規模な反乱をおさえるなど多くの戦いをしたにも関わらず、一切増税せず節約と財政の工夫で戦費を賄ったという、世界の歴史でも例を見ない功績を残しました。フランスにしろ、イギリスにしろ、それまでの中国にしろ、戦争で疲弊し増税によって国民に大きな負担をかけた国は、たいてい反乱が起き、中から滅んでいくことがほとんどでした。
しかし、康熙帝は、そのようなことはなく、外政に強く内政にも強かった明君として今も中国で最も人気の高い皇帝だそうです。そして自らたくさんの勉強をしたと言われています。61年間という長い統治期間、国家は繁栄を続けました。康熙帝は間違いなく陽です。
長くなったのでそのあとは省きますが、このように誰かが陰の時代を受け持つからこそ、陽の時代がやってきます。
どんな天才も、子がまた天才であることは稀だと思います。どんな優秀な経営者も、その次の代が同じように優秀である必要はなく、継続できれば良いということです。(なかには、絶対に後継者にしてはいけない宿命の方もいます)
いま、もしご自身はそれほど成功していないという方は、ご自身の使い切らなかった運を、子孫に残すことができます。なかには、生まれついて子孫に陰徳をたくさん残すという宿命を持つ方もいます。その場合はご自身が成功しないほど、子孫に陰徳を残します。
いま、もしご自身が大成功されている場合、親、祖父母、曽祖父母など全ての代または、どこかの代で非常に苦労した方がいるおかげで自分に運が回ってきていることがあります。
自分の努力や運も大きく影響しますが、それだけではないと算命学では考えています。
青豆は、鑑定の際に「ご先祖さまに感謝して、時々でもいいのでお墓参りしたり、お線香をあげたり、心の中で対話してあげてください」とお伝えすることがよくあります。
ご先祖様からの運の累積はもちろん、世の中に貢献してたくさん感謝された方がいると、その方の恩徳の累積もいま生きている私たちに来ているのです。
先祖の恩徳が全くない人は1人もいないと言われます。何かしら、いただいているのです。
自分自身はそれほど大きな成功をせず、または大いに苦労して、累積を継続されると、次の世代、そのまた次の世代に大きく運が開く方が出てきます。もちろん、その時に私たちは生きていませんが(笑)天国からそれを見守るのもまた楽しいのではないでしょうか。
そう考えると、自分の人生は、自分1人の人生ではないことがわかります。全ては過去から未来に繋がっているんですね。
お子さんがいない方も、直接は影響しませんが、甥っ子や姪っ子がいる場合は、そちらに累積できるように思います。このあたりは、算命学では直系のみに累積されると言われていますが…個人的には、間接的に何か影響を与えているような気がしています。
「生まれた子どもが、亡くなったおじさんにそっくりだ」とか、「孫が自分の姉と言動が似ている」とか、聞くことがあったりしますよね。DNAが繋がっているから、似ていて不思議ではないけど…でも会ったこともない遠い親族に言動が似ていたりすると、不思議だなぁと思いますね。青豆の父は祖母の兄(父の叔父)に生き方や性格がよく似ているそうです。何かあるんだなと感じます。
青豆には、子どもがいないので、自分の運を次の世代に回すことはできませんが、甥っ子や姪っ子がいるため、彼らに何かしら良い運が残せたらいいなと思います。悪いところは自分の代で終わらせたいですね(笑)
さて、あなたは陽でしょうか。それとも陰でしょうか。どちらも世代を超えて継続するために必要です。必要だから生まれています。
でも、継承に向くかどうかは宿命や運勢である程度見ることができます。
事業継承でお悩みの方は、一度算命学的な観点を知って参考にされても良いかもしれません。
それではまた^_^