日記 | セルフプロデュースとだし巻き玉子。
昔働いていた美容室の社長から言われたことを、ふと思い出した。
「セルフプロデュースをしなさい」
「半年間、同じスタイルを貫いて、半年後にガラッと変えなさい」
私にこう助言した社長本人は、確かにある一定期間、オールバックを貫いたり、ハットを被り続けたりしていた。
社長の顧客の多くは、半年間で3回ご来店くださる方々だったので、3回同じ格好の社長を見て、4回目でガラッと雰囲気が変わっていると喜んでいた……のだろうか。
確かに、同じスタイルを貫くと覚えて貰いやすくなるから、戦略として良い。
美容室は数ヶ月ごとにしかそのお客様に会わないから、わたしであれば〝黒髪ロングの人〟という印象を与えて、まずは覚えてもらうというのは有効。
その他にも社長からは、スタイリストになる時に「お前は下の名前でデビューしろ」と言われた。インパクトがあるから、だそう。
確かに私は小学生の頃から、なぜか先生からも友達からも「ノノさん(下の名前)」と呼ばれることが多かった。きっと社長は、下の名前の方が私自身の印象に合っていると思って、提案してくれたのだろう。
当時は恥ずかしくて断ってしまったけれど、やってみれば良かった。
どうしてこんな話をしているかと言うと、今日、久々にショッピングモールへ行った。
服を買いたくて探していると、自分がやたら青色のアイテムを探していることに気がついた。
私はこの一年、本名よりも青豆を名乗っている時間の方が多いのではというくらい、このペンネームと共に過ごした。
青豆は「青」をイメージカラーにしているので、ついに服選びにもその影響が及んでしまったのだ。
「で、青い服買ったの?」
「買ったよ」
[完]
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