
着物沼に入水して溺死しかけた件
着物沼入水のきっかけ
時は2017年夏。不妊治療に疲れていた私は着物に逃避した。
きっかけは、紫陽花を見に長谷寺に行くのにどうしても浴衣で行きたくて、季節はずれなのはなんとなく分かっていて(結局強行した)、こんな時こそ着物が着れたらいいのにと思ったこと。
治療に疲れた私は、早速着付け学院の門を叩いた。
元来、ハマったら深くどこまでも行く私。
着物沼は広大で、リサイクル着物から新品お誂え、白生地から型を掘って貰い、世界に一枚のオーダー着物作成(カバー画像を参照されたい)や、自分で裄直し(手の長さに合わせて着物を直すこと)、セルフドライコインランドリーで着物を洗ったり、着付け姿探求とありとあらゆる色々を尽くした。
リサイクルショップや新品オンラインショップについては、質のいい店についてかなり自信がある。
では早速着物に対する愛を語ろう。
フォーマルシーンに困らない
何故結婚式ラッシュの時に沼っておかなかったのか…!同じメンバーが集まるとき、ドレスを変えるのにあんなに大変だったというのに!着物なら、帯はそのままに、着物だけ変えれば印象が大分変わる。
しかも訪問着は中古でとても良いものが安く手に入る…!!子供行事なんかにも最適。自装できるので、かなりコスト抑えられます。

沼るポイント多数
界隈を見てると、好きなポイントがいくつもあり、没入したければいくらでもいけます。
着付け沼(着姿探求)
やりましたねー、着付け教室(個人の先生含む)ハシゴしたりサイト見まくったり、ひたすら練習したり、写真撮って白銀比が良いのか黄金比がいいのか考察したり。補正考えまくり、着物サイズ考察しまくる。

履き物沼(草履、下駄、ブーツ等)
これも沼ですねえ。和洋ミックスとかやるともはや無限過ぎてアレですが、ヴィヴィアンのロッキンホースとか最高です。私は下駄が軽くて歩きやすいので好きでありえん数もっとります。基本的にフォーマル以外は全部下駄で済ませます。

帯揚げ・帯締め・帯留め沼
これは深いですよおー、帯留めなんか作れたりしますもん。帯周りのコーディネート、めっちゃ遊べますからね。根付け沼もあるかも。



半衿・足袋沼
私は開眼していないのですが(白半衿、白足袋)これも深すぎる。黒半衿黒足袋とかめっちゃかっこいいけど、顔の系統的に似合わないので残念。
かんざし沼
これも深すぎる闇が…笑
かんざしと言っても、一本の棒状からくし形まで様々な形状があり、昔のものほどその加工が豪華です。螺鈿やふのはいらないべっ甲(花魁みたいなやつとか)などなど。最近ではおしゃれでカジュアルなものから、つまみ細工の付いたかわいらしいものまで。集めたらきりがなさ過ぎて…私は螺鈿のくし形のアンティークの歯が欠けて泣きました。
コーディネート沼
着物仲間が集まる時、たまにお題があるんですなあ。これを考えるのがめっちゃ楽しい!

反物の罪庫(ざいこ)沼
これあるあるで、反物買って仕立てに出さずに眠らせておくやつ…あああ罪深い。私の罪庫?聞いたらいかんやつです。
上着沼
着物の上には道行コート、道中着、ストール、ポンチョ、雨コートなんでもありですが、季節によって素材を変えて揃えると、あら不思議!
むげんー

歴史沼
きもの文化検定なんぞもあり、(私も3級くらいまで持ってたはず)これがまた勉強すると楽しい。1級に至ってはもはや神の領域。合格者パーティーの様子が雑誌「美しいキモノ」by婦人画報に掲載されるのですが、壮観。
着付け道具沼
これは奥が深すぎて語り切れません。和装ブラに始まり、和装下着、補正道具、便利道具、手製の補正具に手を入れて…体形が変遷する中、マイベストに近い今に到達するに実に7年の歳月を費やしたといえます。
染物・紬沼
着物は大きく分けて、染物(友禅)か織物の紬(産地のものも多くあり、有名どころでいうと大島紬や結城紬)があって、これをコレクションしだすときりがない!
作家物に始まり、無名のものでも、証紙(反物の先端に付いてるシールみたいなの)ですごいものか判別できたり、オークションやメルカリでポロっと安く買えちゃったり…(罪庫の所以ですな)

まだまだ沼ポイントあるんですが(髪型とか持つ枚数とか)、愛に話を戻します。
着物オタク分類(青木考案)
わたくしめが考えた分類です。笑
着物嗜む方は遊んでみてください。
ーーー
◉着付けにこだわる
◯普段から着たいから楽さが大事
◉汎用性が高い精鋭達で固めたい
◯たくさんワードローブを持ちたい
◉色数抑えたコーデがしたい
◯色んな色を取り入れたコーデがしたい
◉お太鼓が一番好き
◯色んな帯結びが好き
◉白半襟、白足袋派
◯色んな柄の半襟、色足袋も取り入れる
◉着物を着たら気取った場所に行きたい
◯日常的な病院や美容室までどんとこい
◉着付け道具もこだわりたい
◯その辺にあるものだってなんだってうまく使える
◉全部の季節揃えたい
◯コンプリート欲はない
◉ハンドメイドはうまく出来ない
◯縫い物お茶の子さいさい
◉着物を着る習い事をしたい
◯着物を着る習い事をしているから着物を着ている
◉は私です。笑
異文化交流にもってこい
趣味の話、整体やら美容室やら色んなところで聞かれるじゃないですか。着物、めちゃ便利ですわよ!
あと、はじめたくてもはじめられない人を何人も背中を押し沼に突き落とし、それぞれ華道にクラスチェンジしたりなぞしています。私は日本舞踊なぞも嗜みました。
着物関連で一山溶かしてますが、とっても楽しい毎日なので、全く後悔ないですね!
着物に沼ってるうちに子供も産まれた
冒頭に不妊治療からの逃避で始めたと書きましたが、ちゃんと逃避できたので産まれました。笑
卒園式では謝恩会でたすき掛けしてアコースティックギターで合唱の伴奏なんぞ予定しとります。
今後欲しい着物
私はいつも大物狙いなので、今後欲しい着物は以下です。
・志村ふくみさん(紬織の重要無形文化財保持者<人間国宝>)の草木染紬;もはやリサイクルで200万円弱ですので、老後ですな。
・山岸幸一さんの紅花紬(高島屋スペシャルエディション);これも100万円強ですので夢ですな。
・ざざんざ織の帯;これは生産数が少ないので、出会ったら即買い。

おまけ(着物ブログについて)
これらの全ては着物ブログに記載されてあり、全国の着物友達とリアルにお会いして楽しんでいます。
検索ヒットの多い人気の記事はこちら。
お粗末様でした。