新卒2年目の会社員が調子に乗って一口馬主を始めた話 <その2>
前回は青木が一口馬主という制度を知るまでの話をしました。
今回は青木がどこのクラブに入会したのかについてお話ししたいと思います。
2. ファーストクラブ入会
肝心のクラブ選びですが、やはりサンデーサラブレッドクラブの憧れは強かったです。ジェンティルドンナ、クロノジェネシス、グランアレグリア、シャフリヤールなど数々の名馬を排出した一口クラブで、G1、クラシックを本気で狙うなら最も近道なクラブと言えるでしょう。
しかし如何せん価格が高い。一口45万円からで100万円、200万円の値がつけられている馬もいる。社会人1年目の青木が当然そんな余裕資金などあるわけもなく、早々に候補から外れました。
それでもノーザンファームに出資したい。
重賞を狙える馬に出資したい。
そこで目をつけたのがキャロットクラブとシルクホースクラブ。
前者は緑に白の横線の勝負服。最近だとエフフォーリア、マルシュロレーヌが看板なクラブで、母馬優先や出資馬が外れた時のバツ制度などが特徴的なクラブです。
後者は水色にピンクの丸が八つ並んだ勝負服。最近だとアーモンドアイが大活躍。ダービ2着のイクイノックスなどクラシックに有力馬を毎年送り出しております。
しかしこの2クラブは非常に人気クラブで入会は難しいとのことで2022年度募集を待つ必要があるとのこと。
今すぐ出資したい!!
当時の青木は出資熱が高まっていました。
投資でよく言われる「買いたい病」です。
そんな中、青木は一つのクラブと出会います。
それは……
広尾サラブレッド倶楽部!!
2000〜3000口で分割される日高系のクラブです。
ノーザン系ではないものの、有力馬が多数在籍しております。
パンサラッサがドバイG1に勝利とクラブ全体でも今非常に活気があるクラブです。
さらになんと4口無料というではないですか!
つまり維持費だけで4頭を所有できる。
しかも預託厩舎も矢作厩舎をはじめ名前をよく聞く調教師に預託予定の馬が多数。
もう即入会申し込みをしました。
それがこの4頭です。
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①サンライズシェルの21(牡)
父:ヘニーヒューズ、母父:キンシャサノキセキ
祖母のシェルズレイから大阪杯(G1)の勝ち馬レイパパレを輩出しております。
馬体、歩様が非常に私好みでした。ヘニーヒューズ産駒とのことで適性はダートの短距離でしょうか。すでに育成施設へ移動しているとのこと。早期デビューが期待されます。
②エンパイアブルーの21(牡)
父:マジェスティックウォーリアー、母父:エンパイアメーカー
祖父にA.P Indy、母父父にUnbridledという超米国型血統。
おそらく適性はダートの中距離かと。ちょうどこの21年産からダートのクラシック路線が整備される世代となります。もし東京ダービーに出るようなことがあればぜひ見に行きたいです!!
何よりも矢作厩舎という点にすごく惹かれました。広尾×矢作厩舎はパンサラッサをはじめ、キングエルメス、バスラットレオンと多くの重賞馬を輩出しております。この馬もぜひ重賞を狙えるように成長してもらえたらと思っております。
③ステラリードの21(牡)
父:レイデオロ、母父:スペシャルウィーク
レイデオロはこの21年度産が初年度産駒。兄弟の実績としてはパラスアテナ、カイザーノヴァ、キングエルメスと広尾馴染みの血統。父、母父共に日本ダービーを勝利しており、クラシックへの夢が広がります。
この馬もエンパイアメーカーの21と同様、矢作厩舎に預託予定。
矢作厩舎はかなり広尾の21年度産を預かってます。
私は応援しかできないのですが、どうぞよろしくお願いします。
④ミスペンバリーの21(牡)
父:キズナ、母父:Montjeu
パンサラッサの半弟に当たる本馬は、母父に凱旋門賞馬Montjeuを持つ日本では珍しい血統。父キズナはクラシック戦線向きというよりも非根幹距離で粘り強い走りをする馬を多く出している印象です。
預託厩舎は高柳瑞樹厩舎。今年の桜花賞、オークスを制したスターズオンアースを管理する調教師さんです。
ぜひ本場も強い馬に仕上げていただければ……。
というわけで、青木は21年度産の4頭を入会特典を使って実質タダで出資することに成功しました。来年の新馬戦が待ち遠しいです。
さて、ここからは実際の費用についてのお話。
今のところのお支払いは月々の会費3300円のみで、維持費等は来年の1月から発生するようです。タダで出資させていただいている身でいうのもアレですが、会費で3,300円って結構しますね。会費だけでも年間36,000円になります。2000口の馬で36,000円/口の賞金を得るには約7200万円稼いでもらう必要があります。
「2000口クラブの年会費はG2クラスの賞金と同じ」と聞くとだいぶハードルが高い気がしますね……。
競馬も一口馬主も趣味ではあるものの、やはりお金を出す以上回収率は無視できません。もちろん今年出資した4頭に不満があるわけではありません。むしろ4口もタダで出資せていただいたのですから感謝すべきです。
一方で5口以上出資するという判断はできないというのが正直な印象です。
まぁまだデビューすらしていない状態ですので、まずはこの4頭の動向を見守りたいと思っております。
と、本日は一口馬主のファーストクラブに4口無料特典を使って広尾サラブレッド倶楽部に出資したというお話でした。
4口まで無料という特典は大変魅力ではあるものの、投資的側面からはあまりお勧めできないなぁという印象です。所有馬の更新頻度も少なく所有感は少ないなぁというのが出資して三ヶ月経った所感です。
誤解しないでいただきたいのが、後悔はしてないです。現状退会も考えてはいません。ただこれ5口目を出資する必要は感じられないというだけです。
まぁ新馬戦に勝って配当が出ればすぐに手のひら返すんでしょうね(笑)
次回は第2の一口馬主クラブ(むしろこっちが本命?)を紹介します。
ぜひお楽しみに。