無題
あーあーああ来たね来たよねこの感じ。
つらいね、見慣れた顔だね。その切ない体つき。
懐かしいね、でももうお別れしたかったんだけどな。
それはきっと夏のせいかもしれなくて、窓の外から飛び込んでくる蝉の声や、その熱の中にこもった音のせいでもあるみたい。
そうきっと、それは俺のせいではないでしょ。
目の前が暗くなる。もう何も見たくないと願ってしまう。厭になっちゃうな、なんだって出来るはずなのに。
眠ってしまえばなんともない。明日には全て上手くいっていて、でもどこかなんとなく、明日が悪いものに思えてしまう。
ひとり、どこまで行くのか。ひとりで。ひとりでうまく歩けるだろうか。ねえ、この感じ、どうすればいいのでしょう。