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カラオケが苦手な自分が嫌いだった話
カラオケが苦手である。
人前で歌うのが本当に苦手である。
カラオケで歌うかコオロギを食べるか選べと言われたら間違いなく後者を選ぶ。
学生時代、音楽の授業で1人ずつ歌うテストがあった。
地獄であった。なぜあんな公開処刑みたいなことをするのか。
高校では美術を選択した。これもこれで地獄だったが。
これは個人的な感覚だが、中高生の遊び場としてカラオケは結構上位に来るのではないか。特に夏なんかは暑いので避暑的な意味でカラオケに行くこともあるだろう。
そんな私も高校時代、カラオケに何度か行ったものだ。
そして必ず全員歌うという流れがあった。最悪であった。
自意識過剰な面もあるだろうが、人前で歌うのは本当に嫌である。正直まだ裸になった方がマシである。それくらい嫌だった。
そもそも地声と歌声?の違いがわからない。ビブラート?なんだそれは。
さてここからが本題である。
カラオケが嫌なら行かなければいい。当然だ。娯楽であるカラオケは人生で必須なわけがない。当然だ。
しかし高校時代の私は同級生に言われたある言葉でひどく落ち込んだ。
「カラオケに慣れとかないと社会で生きていけないよ」
今思えばあなたも同じ高校生で社会云々何も知らないじゃないか。何を言ってるんだ。と思うのだが、当時の私にはなぜかブッ刺さった。ぐはっ。
私はひどく落ち込んだ。ああ、もっと歌の練習をしとけばよかった。カラオケの鍛錬を積んどけばよかったと。
「俺は社会人として大きなハンデを背負った」
高校生の分際でマジで凹んだ。がびーん。
カラオケは接待や親睦で欠かせない必須スキルなのだ。
恥ずかしいとか言ってると仕事もうまく行かないし、立派な社会人とは言えない。らしい。
一理ある。カラオケに限らずそういうのは確かにある。ゴルフとかボウリングとかビリヤードであろうか。
しかしである。ここから先は当時の私に言いたい。
そんな社会クソッタレである。
仕事に直接関わることならともかくなぜカラオケ如きに左右されねばならないのだ。そんな社会こっちから願い下げである。
カラオケに限らずそういう謎の常識は少なからずあるだろう。酒の強さであるとか、ゴルフの技術だとか。
いや、仕事をしろよ。そう思う。そういうのがきっかけで仕事がもらえたり契約につながることがあるのは何となくわかる。
でも言いたい。高校時代の私よ。
カラオケが苦手?いいじゃないか。気にすることはない。
カラオケが嫌いな人と付き合え。遊べ。むしろ気が合いそうではないか。
そもそも「カラオケができないと困るよ」なんて平然というやつらがいる社会なんぞ狂っている。怖い。ホラーである。
そんなわけで私は高校を卒業後カラオケに一度も行っていない。
誘われても行かない。どんなに盛り上がった飲み会でも「次カラオケ行こうぜ!」となったら即帰る。多分、嫌われている。でもいい。
カラオケに限らず苦手なことはしなくていい。
カラオケが苦手でも死なないのだ。
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