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スピットファイアを水性塗料で仕上げる #4
小物の仕上げ
尾翼下面を塗り忘れて作業が延び、乾燥中に、その他の小物を仕上げることにしました。これで後は、機体の作業に集中できます。
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排気管だけ、例外的に水性ブラックサーフェイサー1000の上に、ラッカー系のSM203スーパーアイアン2吹き、あえてギラギラにしています。
実機だと金属部分はつや消しが多いですが、ナナニイの場合、ギラっとした金属色があったほうが、模型としてのアクセントになると思っています。
脚やキャノピーなど、この部分は、サフなしで直に色を乗せましたが、問題ありませんでした。ただし初回は薄吹きで乾燥させながら、濡れて垂れないよう注意します。3回ほど塗ると、発色も隠ぺい力もきちんと出てくれるようです。
キャノピーは透明パーツですが、直に塗っても透けることもないようです。マスキングは、いつもマスキング販売さんのマスキングシートをAmazonで買って使用しています。
キャノピー後部裏にはリブのようなものがあり、ゴールドで塗装指定です。マスキングシートにも専用のマステが入っていますが使用せず、タミヤエナメルのペイントマーカーを筆にとって塗りました。
プロペラ部分はイエローの箇所だけ発色をよくするため水性サフを吹き、タミヤアクリルのフラットイエロー+オレンジを吹いてから、マスキングして黒指定部分に水性ブラックサーフェイサー1000を吹きました。
(この部分は先にブラックを塗ったのちに、ホワイトサフを塗ってイエローを塗ってもよいかと思います。今の塗料は隠ぺい力が高いですから)
脚のタイヤはタミヤアクリルのラバーブラックを筆塗り。ジャーマングレイでもよかったかな。
全体的にタミヤエナメル塗料でスミ入れし、影を付ける程度にさっぱりめに仕上げました。
排気管の汚れ兼陰は、スミ入れ塗料ダークブラウン・ブラック寄り(#2参照)とクリヤーオレンジを混ぜたものをスミ入れ。
「スミ入れ」と簡単に言いますが、拭き取り方とかスミの散らし方とか、これだけで長々と書けるのですが、イタチ系の面相筆・平筆、綿棒を使って、スミ=陰が自然なグラデになるよう調整します。
機体上面の塗装
機体上面にはH72ダークアースを全体に吹きました。
こういう一番単純なベタ塗りは、いかに滑らかに発色よく塗れるかの練習になります。
今回はプレシェードや褪色表現はしません。
下はダークアース塗装後の下面の写真ですが、マスキングはこんな感じでやってました。主翼前縁のマステが少し浮いて塗料が入ったけど気にしない。胴体後部の塗り分け、主翼・尾翼の上下の塗り分けもきっちりできました。
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迷彩塗装
迷彩はフリーハンドで済ますことにしました。
H73ダークグリーン(2)を、タミヤの口径0.2mmのエアブラシのクラウンキャップを取って細吹き。練習を兼ねましたが、なかなか慣れません。とにかく、べちゃっとならないことだけ気をつけました(=吹き付け圧が強すぎないこと、吹き付け量が多すぎないこと、対象との距離)。
事前に迷彩境界線を水彩画用の色鉛筆で描きました。目印にはなりましたが、描いた跡を消すのが厄介で、要研究です。
細吹き後、ダークグリーンのボケ足のミストでダークアース部分が少し白っぽくなったので、再度ダークアースを吹いて修正しています。
それにしても、ベース色にしては若干明るい気がしますね。褪色またはハイライトに似合う色と思ってたのですが……。
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今回は、隔月刊『スケールアヴィエーション』2024年7月号を読んで気合い入れて臨みました。購入時はじっくり読めなかったのですが、解説の小さな字を丁寧に追っていくと、ハッとする記述がいくつもあります。(それにしてもマスキングパテ、絶版が続いていていつ買えるのだろうか......)
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そして下の写真が、下面のマスキングを剝がした状態です。
下面の塗膜がマステにベリっと持ってかれる箇所は、一つもありませんでした。むしろラッカー系と同じような感触なのです。
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水性塗料による基本塗装はここでいったん終えるのですが、もう既に、ラッカー系と同じように使えると納得し始めています。
了