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東武タミヤモデラーズコンテスト参戦記② MM少年はおっさんに

今回は、裏テーマ、このコンテストに対する思い入れについて。それは二十数年前に遡ります。

当時、小学生の私は、タミヤのミリタリーミニチュアシリーズ(略してMM)に夢中でした。学校のクラスで、いや学年でもスケールモデル、しかも戦車模型を作るのは自分くらいだったでしょう。
そんなタミヤにまつわる思い出は、いくら書いても書ききれませんから、端折ります……。

それで当時、タミヤ主催の「パチッコンテスト」という、MMが対象作品の写真コンテストで、ジュニア賞を受賞できました。
その受賞した写真作品が展示されると聞き、夏休みに母に連れて行ってもらった先が、池袋の東武百貨店、タミヤモデラーズギャラリーでした。

会場は8階の催事場。自分の作品を見届けたあとは、ミニ四駆の限定パーツを買ったか記憶は定かではなく、すでにミニ四駆は卒業したか、MMのジャンクパーツを買って帰ったような。そして買ったパーツが今も家に残っているような……。
あった。
実家の部屋が物置と化すと、こういう事態が起こり得ます。冒頭の写真です。

その後、学生時代、社会人と、順調にプラモデルから離れていき、その間、池袋の東武に行く機会もありませんでした。こうして、タミヤモデラーズギャラリーの思い出は、今に至るまで冷凍保存されることとなります。

参戦記①で、コンテストに応募した理由をもっともらしく書いたのですが、結局、このタミヤと東武の、あの記憶が蘇り、またあの空気を吸いたい、というのが、一番の動機だったようです。
記憶は大切にされることで幸せな思い出となっていく、と言うんでしょうか。自分にとって大好きなプラモデルとタミヤとの思い出は、どこを切り取っても幸せなものです。

初老も近いおっさんが、MMに夢中だった少年時代の記憶にあやかって、また新しく楽しい思い出が作れるのですから、この趣味を続けててよかったと、今書いていて、しみじみと思います。
そして、プラモデルにまつわる境遇を「あの時はよかった」と懐古するより、今が一番楽しいと思えるものとしたい自分にとって、今回の出来事は慶事でありました。

さて、このコンテストへの思い入れは、実はもう一つあるのですが、それは応募作品の選定に関わる次回で話しましょう。
つづく


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