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800字日記/20221207wed/151「書き手のぼくが熟知すべきもの」

一日中、机にすわっていた。この日記は自分の備忘録だ。

物語の「原子爆弾」について考えていた。現在、読まれる小説で兵器が「原爆」では時代に合わない。独創性もない。差し替えは必須だ。

メモを取りながらYouTubeを観る。ビッグバン理論、水素爆弾、ウラン235、プルトニウム239、水素爆弾、3F爆弾、素粒子、反粒子、対消滅、ヴォイドアウト、陽電子、反陽子、相対的量子力学、反物質、暗黒物質(ダークマター)、特殊相対性理論、インターステラー、ニュートリノ、スーパーカミオカンデ、超ひも理論、

感心したのは、その時代にヒットした映画やアニメやオンラインゲームはみな、当時の最新の物理学や量子力学や熱力学(の理論や研究)を物語の道具(やプロット)に使っていたことだ。さらに現実がくる前にSF小説に書かれている。

ぼくは「謎の爆弾」を熟知すべきだと思う。

ヘミングウェイは氷山の理論でこう語る。

「書き手が熟知していることだったら、わかっていることは省略してもよい。読者は残りの部分についても書かれている感覚を受けるはずだし、その省略は作品に力を与える。しかし筆者が知らないという理由で省略してはならない。それをした場合、そこに残るのは空虚だけだ」

小説「首都消失」の首都を覆う=謎の「雲」
アニメ「天空の城ラピュタ」の「飛行石」
漫画「ワンピース」の古代兵器=「グリフォン」
アニメ「エヴァンゲリオン」の「使徒」
アニメ「まどマギ」の「魔女」
上記の作品で受けた感動は作家の氷山の一角だった。その八割が省略されていた真実を知って、創作することは恐ろしいことだと改めて知った。

現在のノーベル物理学賞で、毎年のように受賞するのは宇宙をひも解く研究分野だ。一日中、ネットで物理の説明を観て気が狂いそうになった。

反物質、暗黒物質、対消滅、特殊相対性理論、大学以降はこういう言葉と関わりたくなかったから文系を選んだのだが、四十路も半ばにきて、なんちゅう人生の皮肉か。

(800文字)

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