スタローン
2021年8月の半ば、
部隊は首都を制圧した。
その砂漠の国には、
緊張と混乱が今も渦巻く。
人々は助けを求めて空港に押し寄せたが、
全てのアメリカ人は帰ってしまった
ーースタローンの国へ。
彼は聖なる戦士たちと共に、
ソ連軍と戦った。
敵が彼に尋ねる、「お前は誰だ?」、
彼は答える、「お前の悪夢だ」。
映画は「ラズベリー賞」を与えられ、
出演者もほとんど忘れられてしまった
ーースタローン以外は。
新聞は書く、「民主主義の危機だ、
権威主義が世界を席巻している」と。
私は考える、どちら側の人間も、
必要なのは平和に暮らせる場所だと。
けれど彼らは互いに罵り合い、
壁の後ろから、ドローンを飛ばし監視する
ーーそれぞれのスタローンを。
少年が彼に「いてくれる?」と尋ねたとき、
少し考え、「行かなくちゃ」と彼は答えた。
この「ゲリラの戦士たち」に捧げられた映画は、
30年も前に作られた。
しかし人々は未だに苦しんでいる、
勝つことのない
ーースタローンの戦争に。