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個展のこぼれ話を諸々と

お立ち寄りありがとうございます。
イラストレーターの水森蒼と申します。
2024.10/12.13.19.20.26.27日の週末6日間かけて京都西陣にあります
クリエイターさん達が集まる藤森寮の中にあるgallery &shop manimaniにて個展をさせて頂きました。

これを書いてる今は、もう搬出も終わり忙しかった日々の思い返していながら、どうまとめたら良いのかプスプスと頭を鳴らしながら何度も書き直しています。

noteにてお知り合いになれた方もたくさん来ていただいてとても嬉しかったのでお礼も兼ねて、口下手な私が伝えきれなかったことも含めてここに残しておこうと思います。

あと、遠方や日程のご都合悪くお越しいただけなった方などは、雰囲気も楽しんでいただけたらなって。

今回は自身でも初めて詩を編む事をチャレンジしてみました。
作品を観ていただいた方からよく聞かれた事は

「絵と言葉どちらが先なんですか?」

答えは…
「その時々なんです」
(なんかすみません。)


なんて言うのかな…
私の日常は絵を描くことも含めて流れていっています。

絵だけではまだ食べていけないので、別に仕事をしていますし、子育て・家事の合間に描くのではなく、それも込みで1日を作っています。
なので、こぅ常日頃にアイデアとかお題になるものとかを、ずっとずっと探し続けてます。

風に舞う葉っぱの軌道の跡に色をつけらたとか
電線絡み合いそうな雑居ビル街のその線で"あやとり"したらとか
それこそ壁に生い茂る蔦の中に模様を探したり…

私に必要なのはその葉っぱが何の植物でどうゆう生態なのかよりも、今、目の前にある蔦を擬人化したり、何を思い何を求めて伸び進むのかとかそうゆう想像力。

ちょっとファンシーな頭になってないと描けないので、その扉をストックするためにメモ帳に心にとまった言葉やモチーフをメモして溜めてるんです。ネタ帳みたいなやつですね。
近いやつを戯言にまとめてます。


でも大体キーワード的な単語を思い浮かべるのが多いです。
絵になるビジュアルがパンって浮かび上がってくることもありますが…
五分五分の割合かな




テーマの
「星の影を地図にして」
ココを詳しく語らせてください。

ゆっくり見てくれている方々に鬱陶しがられないか心配であんまりここ話せなかったので、消化不良なんです…(笑)

物理的には目に見えてる星は何万光年もずっと先にあって星の影なんて物は無理なんですが…

空には肉眼では見えいない本来あるはずの星達。
街の明かりで消えてしまうような小さな星々の光。

例えば、それはもしかしたら空だけじゃなくて、もっと私達の手を伸ばしたら届く所にも沢山あって、それが月明かりに照らされたら地図みたいになるかも知れないなって

人生の長い旅に立ち寄れる場所を見つける。
そんな地図があったら良いなって


いつかの深夜。
満月に照らされて伸びた紅葉の葉の影を見つめながらそんな事を考えてました。多分その時紅葉の葉っぱって星みたいに見えて可愛いかったのです。

その時はいつかこういう世界観で個展がしたいなってぼんやり考えてました。こんなに早く実現するとは思わなかったんで、自分でも驚いてますが。
そして今ちょっとロス状態にありますw



せっかく良いお話をいただけたので今回の個展はチャレンジを詰め込もうと時間と予算があまりないくせに構想と妄想が頭の上でキノコ雲を作っておりました。

ここからは解説チックなんで、絵の技法とかに興味がある方だけ読んでやってくださいね。

前から気になってた技法でセルフコラージュ(自分で描いたやつを貼る)ってモノがあるのですが、今年の1月に松下さちこさんの個展を見に行った時にかっこいいなーって思ったので、取り入れてみたかったのです。

なので今回は星の部分に✨
星はコラージュなんで肉眼でよく見ると立体的になってます。

目を凝らすとパールや金の塗料で塗っています。
ほぼわからないから自分で言います。

これだと、先ほども述べてたように星が月より手前にくるから月明かりに照らされた時に影がもし出来るとしたら手前に伸びるでしょ?
(まぁ設定だけの話なんですが)

なに気にココが自分の中では拘りポイントなのです。(わかりづらいけど)
なのでこの星はあちらこちらにあります。


ここにも


ここにも


元々はアクリル絵の具が好きで塗り重ねていく描き方を好んでいました。
若い頃は、そればかりだったのですが子供が産まれて生活が一変し、絵を再開した時に水彩を扱うようになりました。

*アクリル絵の具の特性で早く乾いてしまうのと、乾くと耐水になってしまうから、中断がしにくいのです。
水彩絵の具だとパレットの絵の具が乾いても、水に溶かして使えるから(まとまった時間が取りにくい方とか)便利ですよ。

今は出したい雰囲気によって画材を使い分けてます。紙も。
色々失敗も沢山しましたが、それも経験から得た技かなと。

こちらは
小さいけどこちらが色々思い入れのある作品

title 灯台



【灯台】

雷鳴も静寂も

すべてをずっとそのままに

揺蕩う夜がこんなにも暗くて

朝を待つ事が出来る

君が孤独で本当によかった
君が孤独で本当によかった



絵はすんなり描けたこの作品
この詩はなんか搬入前日まで編集してました。

そしてコレは額装にもこだわっていて中身が3層構造になってるんです、この額装してもらうのに額屋さんを3.4件はしごしたので自分の中では挑戦が詰まった作品。
本来は表のアクリル面に絵を付けない隙間を作る為のマット(厚紙)なのですが、それに着色して空気ごと作品にしたかったのです。
コレは想像している時間がめっちゃ楽しかった!
形にするのにめっちゃ時間かかったんだけど…頼める額屋さんも見つかり自分の表現力にも幅が出たなって。


絵を描く時、私の場合は頭の中にある映像を紙の上に投下していくというか、こぅ行ったり来たりする感覚。
想像(頭の中)と現実(頭の中の神経が手を通して紙の上に浮かび上がってくる)を繰り返します。

詩を編む時は、膨大な数の料理が並ぶブッフェの様な感覚。
どの言葉を選んで、綺麗にお皿に並べるのはどうしたら良いんだろか的な。

私の頭の中は私しか知らないので描きやすいんです(もちろん技術もあるけど)
でも、日本語というコレを読む人が誰でも知っている事を、残すプレッシャーのようなモノ。

一切の文学要素を持ち合わせていないからこそ、小手先だけの着飾った言葉はきっとすぐに剥がれ落ちてしまいそうだと思い、それはそれは丁寧に扱いました。

この時、言葉というモノは(ナマモノ)のような気がしました。3日前にめっちゃ良いやん!と思った言葉が今日には廃れたように感じたり…を繰り返し編集は何十回としました。
なんなら搬入前日迄編集してました。
そして、言葉を残すという事はとても勇気がいる事だなと改めて思いました。

それでも、勇気が持てたのは1人でも共感してくれる方がいたからなのだとも思います。


noteもそうなんだけど、感想とかコメントで思わず感情たかぶって打ち込むんだけど、7割の確率で消しているチキン野郎なんです。本当は。


あとこちらのこぼれ話も

DMにもしたこの作品

これは、本当に時間がかかった作品。
メインビジュアルになるものをと、少し大きめにA3サイズで描いたんです。

足の靱帯を7月のアタマに手術して退院、リハビリ中なのもあり、思う様に歩けない事へのストレスなのかコレ描く迄に『何描いても気に入らない症候群』に陥ってしまって何十回もリテイクしました。

手術前は、仕事もしばらく休むし描きたい放題だなっとか気楽に思ってたのに上手くいかないモンだなって。

描きたいモノが描けない時はそれでも描くしか答えが見つからないので、マジでこの時はmanimaniさんのオーナーさんに個展の時期1ヶ月延ばして貰おうかなとも考えてました…

でもまぁ経験上、1ヶ月伸びたところで1ヶ月悩むのが伸びるだけだなとも思い、腹はくくりました。描いては消し、描いては破きを繰り返し--------

多分学生の時よりもこの期間が1番『量』を描いてたかも知れない。

いつもは基本夜中の作業なので静かに静かに光を探す感覚。

月が出ているのに空が明るいのは、この期間はお昼間の日の当たる時間に作業出来てたからこそ、まだ見たことのない白夜というものに憧れが増してたんだと思います。



今回の個展でいくつかの作品はそのまま展示販売してもらえる事になりました。

置いてもらってる作品はWEBサイトからご確認頂けます。
もぅ一度と…思ってくれた方、タイミングが合わなかった方は是非ショップの方に会いに行ってみてください。
気になると思うことは、何かご縁があるかも知れません。

観てくれた方と、絵の間に出来る空気感みたいなモノが生まれたなら完成したかなって思ってます。

manimaniでは彼女のセレクトする雑貨が並ぶのですが、どれも作り手の思いが伝わるようなものばかり。お店にいると優しい時間が流れます。

manimaniさんのサイトはこちらから


11月17日に京都市植物のイベント
11月30日に下鴨神社の手作り市出展予定してます。(しれっと宣伝w)

近くに来られた時にはぜひぜひ!
気軽に声かけてみてくださいね。水森は飛んで喜びます。
コレまとめるのに、めっちゃ時間かかったからしばらくはくだらない投稿が増えるかもしれないですが、その辺も込みでよろしくお願いします。

長いのに最後まで読んで頂いてありがとうございました。

かしこ

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