【忘備録】2024年 個人的ベストドラマ・本・音楽・エピソード
2024年を振り返るのは壮大すぎて難しいのだけれど(1ヶ月の振り返りでさえも迷子になっているのだから)、2024年の個人的ベスト〇〇ならつくれそうな気がしてやってみようと思う。
特にその時流のものなどは、びゅんと過ぎ去ってしまって、どハマりしていたものでさえ、1年も経てば「そんなこともあったなあ」程度に成り下がってしまうことが多い。さみしいかな、生きていくとはそういうことなのだと思う。
しかしながら、ほんとうにすきなものに囲まれたいちねんだったな、と思うので、忘備録のためここに記す。
2024年ベストドラマ3
①大河ドラマ「光る君へ」(通称:ひかきみ)
個人的に、20年間大河ドラマを見てきた中で、ベスト大河!!!
そもそも私が平安時代がすきである(というか研究していた)ことによるかもしれないけれど。
知っている史料や研究がふんだんに出てきて、「これは小右記の引用だなあ」「これは源氏物語のオマージュだなあ」「あの学説を使うのか!」と、頭のなかが忙しくて楽しすぎた日曜20時。
清少納言と定子の「香炉峰の雪」のやりとり、藤原行成の書、藤原公任の漢詩など、高校生の頃はそれらすべて脳内でイメージしていたのだが、大河では悠々期待を超えてきた。素晴らしすぎて、毎回唸ってた。
「映像化してくれてありがとうNHK!ありがとう大河の制作陣!!!」と感謝の気持ちでいっぱいでした。高校生の頃の私が大河を見たら卒倒していたよ。大河ドラマの制作に関わった全てのひとに、お礼を言いたい。
②朝ドラ「虎に翼」(通称:とらつば)
朝に弱い私が、朝起きることが楽しみになるくらい、毎日の生きる糧だった虎に翼。
100年前のことだけれど、決して他人事じゃない。現在に生きる私たちの話でもある。
主人公の寅ちゃんは、「はて?」と疑問を投げかける。
法律に対して、さまざまな価値観や押し付けに対して、社会に対して。
主人公の寅ちゃんだけでなく、出てくるすべてのひとが、ほんとうによかった。
家事などの家での見えない仕事や負担のこと、母娘問題、朝鮮人差別、戦後の華族、旧民法下での女性の地位や親権、LBGTQのこと、戦後孤児、戦争や原爆について…など、いろんなひとがいろんな課題を抱えていた。
言葉では言い表すことができないくらい、よかった。
このドラマが、たくさんの人に見られ、反響を呼んでいることは、希望なのではないかと思う。
「光る君へ」と「虎に翼」は、2025年に3周目見ようと思っています。
(すでに2周目視聴済み。NHKオンデマンドにお世話になっております)
③海に眠るダイヤモンド
脚本・野木亜紀子×監督・塚原あゆ子×プロデューサー・新井順子
上記の情報だけで「見よう!」となりました。
脚本が野木さんなら!という絶対的信頼度。
結果、ほんっっとに良いドラマでした。
舞台は高度経済成長期の、世界遺産に登録されている「軍艦島」。
だけれど、最終話まで見終わった頃には、「軍艦島」ではなく、「端島」と呼んでいました。
安易な言葉ではない、単純な展開ではない、だからこそまっすぐ届く脚本と演技。最終話が終わった今でも、端島の人びとがちゃんと心に生きているよ。
2024年ベスト本3
①三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
本屋さんに行くと、必ずと言っていいほど店頭に置かれていた本。
なぜ自己啓発本は売れ続け、なぜ小説は読まれなくなってゆくのか…
「全身全霊」で働くのではなく、「半身」で働くことが推奨されており、ほんとうにその通りだなと思った。
私も、本を味わう余白が欲しい!
この1年、キャリアチェンジのため、今まで本やドラマを見ていた時間を削って、web関連の勉強に時間を割いてきた。
それは、自分で決めたことではあるけれど、けれど…!
前年に比べ、全然本を読めなかった。
読むとなっても、デザインやマーケティングなどの実務関係の本を読むことが多かった。
2024年は仕方がない!キャリアチェンジのためだもの!
しかし!2025年は本をたくさん読みたい!(特に小説!)(切実!)
読みます!とここで宣言します!!!
②三宅香帆『人生を狂わす名著50』
1冊気に入る本があると、続けて同じ著者の本を読みたくなるのはあるあるなのでしょうか……
『人生を狂わす名著50』の元ネタのブログがあるのですが、実は私、大学生のときにブログを愛読していて。
そのころから実は三宅香帆さんのファンなんです……!(10年近く経って本を購入した次第…!)
本好きにはたまらない1冊。
いやむしろこれ読んだらみんな本好きになるのでは??と思うくらい。
私も、人生狂わされたひとりです(挙手)
③村田沙耶香『信仰』
年末ぎりぎり、2024年滑り込みで読んだ本。
短編集なのでスラスラ読めるのだけれど、「気持ちよさという罪」という短編にくらってしまった。
みんなが笑ってたら笑う、みんなが怒っていたら曖昧に困った顔をする、周りを見てトレースする。
だけれど、主人公は大人になるにつれ「〇〇ちゃんは変で好き。狂っているから愛おしい」と友人に言われるようになる。迫害ではなく受容の言葉。
そして、主人公はメディアに出るようになり、「クレイジーさやか」とあだ名がつく。
それに対し、「傷つきました」「残酷な構造を見ているよう」と手紙が届くようになる…
どうしよう…わかりすぎる。この気持ちも、構造も。
私もよく、キャラクター化されてちょっと喜び、そして最終的に傷つく。
それを学んだ私は、ここ近年、無意識に「ふつう」を演じてしまう。「無害」でいようとする。
…それを思い出した本だった。
一方で、私も加害者になりうることがあるとも、忘れずにいたい。
「変わっている」と嘲笑せずに、愛したいし、愛されたい。
2024年ベスト音楽3
①米津玄師「さよーならまたいつか!」
「虎に翼」の主題歌で、あまりにも歌詞が良すぎて、2024年いちばん聞きました…!
歌詞につかわれる言葉ひとつひとつが、ほんとうにすきで。
誰かが切り開いてきたものが、その人が生きていなくても100年先にも受け継がれてゆく。ドラマとリンクして、ほんとうに心強い音楽だった。毎日聞いて、力になっていました。
②King Gnu「ねっこ」
「海に眠るダイヤモンド」の主題歌で、こちらもドラマにリンクして、歌詞が痺れた…!ネタバレになるので書かないけれど、最終話と歌詞のリンクがもう…!
歌い出しを聞くと、端島を思い浮かべてしまいます。
③米津玄師「がらくた」
上記の言葉がループする、「30人いれば1人はいるマイノリティ いつもあなたがその1人 僕で2人」
壊れた部分をぎゅっと握る。壊れていないように見せる。いつまでも響いている。
2024年エピソード3
ここまででだいぶ長くなってしまったので、エピソードは短めで。
①SHElikesに入会したこと
2024年はなんといっても、キャリアスクールのSHElikesに入会したこと!
デザイン・マーケティング・ライティングの基礎をひととおり学んで、副業を得られるようになったことはもちろんのこと、自分のエネルギーの向きが内向きから外向きになっていったという変化が。
リスクを考えて、「できる」ことしかやってこなかった私が、いろいろ「えいやっ」と挑戦できるようになり、素敵な友人たちに出会って。
2023年まではわりと「閉じて」いたのだけれど、2024年は外へ「開いて」いったなあ、と。2025年はさらに「開」いていきたいなあ。
②婚約したこと
3年近く付き合っているパートナーと、私の誕生日(9月20日)に婚約しました。「プロポーズはしたくない/されたくない」という私たちなりに考えて、「婚約締結式」を行いました!
最高なエピソードだと思っているので、私に会うことがあったらぜひ聞いてほしいです…!
③出会い直し
2024年は出会い直しのいちねんだったなあと思います。
以前お世話になったひとたちに、再会する機会が多くて。すっごく嬉しくて。
こういう瞬間があるから、「もうちょっと生きてみようかなあ」って思えます。
気持ち的にも、外へ開いていったからかもしれません。
軽い気持ちで「行ってみよう」「参加してみよう」と動けたいちねんでした。
でも、数年前の「閉じる時間」も自分には必要で。
閉じていたからこそ、開いているいま、再会がうれしいのかな。
先日「本との出会いはタイミングだよ。出会うべきときに出会う」という話を友人としていたのですが、人との出会いも同じことが言えるなあと。
今の自分に必要で、出会うべきタイミングだから出会っている。
そのひとつひとつを大切にしようって思います。
2024年出会ったひと、出会いなおしたひと、ありがとうございます。そして2025年、よろしくお願いします!