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【詩】地下坑道五百羅漢 たらこを喰いて

薄紅色の
たらこの切り身
唇をあて
美しさを知る
均衡を破る犬歯
溢れる何か

空いた穴から
海の血肉を
吸い出せば
深海の官能で
満たされる

凪いだ夜空に
銀の星が光る
眠った月は
気づきはしない

幾夜も体を重ねる
永くはいられない
それは晩秋の接吻

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