アニメ『チ。ー地球の運動についてー』第3話　感想

3話が衝撃すぎて、理解するのに時間がかかりました。ラファウの未来を予想していましたが、ことごとく予想が裏切られ、驚愕の果てに納得という展開に。

ラファウに受け継がれたもの

1話で地動説が語られ、2話でラファウの心に地動説が受け継がれました。そして、ラファウは受け継いだものをしっかりと理解し、やるべきことを選択しました。迷いの消えたラファウは、別人のようです。

勝つのは君か

権威や権力、恐怖で脅しても、驚くほど冷静なラファウ。狼狽するノヴァクに、ラファウは静かに答えます。

もっとも合理的で美しい真理、この世界の法則を知り、その存在を信じるラファウ。まるで知性の源泉と一体化したように、彼は滔々と語ります。

多くの研究者の心に、尽きることなく湧き起こる知性の泉。真理の探求。生命とともに受け継がれるバトン。この流れを、組織の一員程度の人間に止めることなどできない。

恐怖で服従させようとするノヴァクに対する、ラファウの勝利宣言ともいえます。

不正解な生き方とは

ラファウは自分の選択は、損得を重視する一般的な人生の選択としては「不正解でしょう」と言い切ります。

また、それは「無意味ではない」ともいいます。
あとに続く多くの探求者に、バトンを渡すための選択であれば、研究を残すためであれば、無意味ではないということを指しているのでしょう。

ここで、ラファウとフベルトの会話が思い出されます。
真理の探求のために命をかけることは、あとに続く者にとって無意味ではない。ラファウはその言葉を理解し行動したといえます。
フベルトの言う「本質を欠く」生き方を拒み、心の指し示す道を選択しました。

光と感動の中で

人生の幸福とは、後悔のない人生とは。
ラファウは人生の幸福は、時間の長さではないと語ります。
魂が震えるものに出会うことの素晴らしさ。
地位や名誉、金銭など、灰のように色褪せてしまう満ち足りた光。
死を前にして、恐れることがない生き方こそ、
本当の幸福ではないのか。
そう思えるラストでした。

第4話へ

あまりにも衝撃的な展開で、視聴後しばらく理解が追いつきませんでした。冷静になって考えてみると、さまざまな伏線回収があり、なるほどなぁと納得しました。

まったく次回の展開が読めないのですが、新キャラクターとして、3話ラストにオクジーが登場しています。来週は、オクジーメインで展開するのでしょうか？

メインキャラクターの声優さんについて

メインキャラクターのキャストさんは、こちらの方々です。
ラファウ（12歳の少年）　坂本真綾
ノヴァク（異端審問官）　津田健次郎　
フベルト（天文学者）　速水奨
オクジー（代闘士）　小西克幸
バデーニ（修道士）　中村悠一
ヨレンタ（天文研究助手）　仁見紗綾
速水さんのフベルト、坂本さんのラファウ、津田さんのノヴァク、キャラクターにピッタリでしたね！

特に、津田さんの不気味で気だるそうなセリフや、繰り返される「コレナニ」がコワすぎました。一転3話の狼狽ぶりがリアルでしたね。

4話以降、オクジー、バデーニ、ヨレンタがどのように地動説に関わることになるのか、まったく予想がつきませんが、楽しみです。
しかし、この感じだとハッピーエンドにはならない、ので、しょうか？？？
不安です。不安しかない。。。

制作はマッドハウス

制作はどこかな？と思い確認したところ、マッドハウスでした。
マッドハウスは、『DEATH NOTE』『HUNTER×HUNTER』、最近では『葬送のフリーレン』などを制作しています。
今作も、満天の星空、カメラワーク、演出などが芸術的でクオリティが高く、細かなところまで楽しんでいます。

原作ファンの方によると、かなりセリフなども忠実に再現されているそうです。やはり、作品へのリスペクトを感じると嬉しいですね。

原作のコアな部分がしっかりと守られていて、そこに色彩や音楽、動き、声がプラスされる。それが、アニメの本来の魅力だと思います。

ＯＰ&ＥＤ

オープニングとエンディングも、ドラマチックな展開を盛り上げています。

オープニング主題歌サカナクション『怪獣』

夜明けの光のような、闇から光をみるような、そして、生きる姿そのものが美しいと感じるようなメロディーが素敵です。映像もピッタリで、ワクワク感があります。

エンディング　ヨルシカ『アポリア』

繰り返される毎日、繰り返す日常、軽快なピアノとともに歩き続けるラファウ。
ドラマチックな後半のメロディーは、フベルトとの劇的な出会い、人生を変えた瞬間を表現しているようです。

どちらも作品に合っていて素晴らしいですね。

『チ。ー地球の運動についてー』はどこで見れる？

『チ。ー地球の運動についてー』は、NHK総合テレビで、毎週土曜日　23時45分から放送されています。リアルタイムで見るにはちょっと遅い時間なので、配信もおすすめです。

見逃し配信は？

配信は、NHKでの放送終了後に開始されます。
現状、配信されているのは、
Netflix（ネットフリックス）とABEMAのみでした。
Amazonプライムビデオには、配信されないようですね。最近見たいアニメが配信されなくて悲しいです。

まとめ

まだ、ちょっと3話のラストが信じられないというか。納得はしているんですが、えっ？ホントに？という感じで。
でも、なんでしょう。悲しいとか、可哀想とか、そういう感情にはならない不思議な感覚です。
すごく、哲学的で考えさせられる、そんな物語ですね。次回が来週ということで、すごく待ち遠しいです。