感受性が散らかってる
20190715
なにもしてないはずなのに疲れてしまう日がある。小さな頭痛がずっとつづいている。青山からの帰り道、スマートフォンの電源を切った。
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傘をさすほどでもない雨が降っていて、冷たい線路のうえにはうすく水が張っていた。水面がホームの白い蛍光灯に反射して、落ちる雨の、一滴一滴の存在がわかる。
不規則に光る一瞬の連続が、なにかに似てると思った。あ、線香花火。線香花火の、「ちっちっ」という間隔の、光に似ている。線路のうえぜんぶ、線香花火のように瞬いていた。すこし愉快であった。
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最寄りに着いて歩く。
家の近くに古い喫茶店がある。この時間はシャッターを閉める頃合いで、ちょうど中から人がでてきた。その店の、マスターと思ぼしき初老の男性が、煙草をくわえて店を閉める。あまり頑丈そうではない小柄な方で、白髪に白髭、白いポロシャツ、ベージュのズボン。なんかいいなと思った。とても「らしくて」、安心する。
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いつも、店内をチラリのぞくだけで、足を運べずに一年が経った。今度、本と小銭だけもってたずねてみよう。ケーキセットがお得らしいから。
- aoiasa
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最後までありがとうございました。
〈ねむれない夜を越え、何度もむかえた青い朝〉
そんな忘れぬ朝のため、文章を書き続けています。わたしのために並べたことばが、誰かの、ちょっとした救いや、安らぎになればうれしい。
なんでもない日々の生活を、どうか愛せますように。
aoiasa