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三度目の鮎の季節_20190605

調理の専門学校へ入学してすぐ、担任の先生がバイト紹介するよと内緒で連れてってくれた割烹屋の料理に惚れ、気づけばそこで働いてて、なんだかんだ鮎の季節も三回目。(サムネはこないだ焼いてもらった稚鮎。泳いでいる形)

新宿のはじっこの、しずかな割烹屋さんで、わたしは看板娘をしています。

というのも、夜勤務しているちゃんとしたバイトがわたししかいない。働くときは板前たちと、あとはわたし。いつも女ひとり。自然と看板娘になった。それ故、とても自由に働かせてもらっている。シフトも無くて、来れる日に来てねというスタイルがゆるくていい。

三年目とはいえ、途中で1ヶ月くらいの休みを何回かもらっているから、特別なにかができるというわけではないけれど。学校を辞め、調理から身を引いたあともこうやってわたしが本当に美味しいと思う料理をそばで見ていられることが、心の底から本当にたのしい。三年いても、わからないことや初めてのことがたくさんある。わたしはその度に、見て、聞いて、食べて、知るを繰り返しては感動する。

(これは焼かれる前の鮎。顔がかわいいんだ。板前とずっと眺めて癒された。そして美味しく頂いた。)

本当にいろんなお店で働いて来たけれど、わたしは、いまのお店でしか感じられない人のあたたかさがなにより好き。ここで言う人とは、いつも笑わせてくれる大将や板前たちのことであり、おいしい料理やお酒はもちろんお店のことが好きで来てくれるやさしいお客さんたち。

わたしが働いているのは、夜のほんの少しの時間。以前は学校終わりの17時からで、いまは仕事終わりの18時半から。遊びに行くくらいの感覚で出勤し、夜のその数時間だけはおしとやかでしずかな女に切り替える。ことばや動き、笑顔もやわらかく、やさしく、その素敵な料理に見合うような接客をする。それが結構、ここちよいのかもと最近思っている。これはわたしの息抜き。

(これは焼かれた鮎。うねる刺し方、めっちゃ練習したのなつかしいな。むずかしいんだよ。)

そういえば昨日、鮎がスーパーで売ってるのを見て買おうか迷ったけど上手に食べれる自信なくてやめた。それで今日、大将に、ああいうスーパーで売ってる鮎ってどうやったらおいしく食べれますかって聞いたら、焼きはオススメできない甘辛く炊くしかないって言われた。焼きはダメか〜〜、でも山椒煮とかおいしいんだよな。ねえわたしこしらえるからさ、誰が鮎パーティーしよう。

まったくもう、何を書きたいんだか忘れてしまったんだけど、なんだっけな、とにかく、わたしの見ているお店での世界っていうのは、わたししか見れないんだよな。感じることも同様。でも、ちょっとずつ誰かに伝えたい。働いていて知ったことや感じたこと、季節のこと、おもしろかったことなどをなにか形にしてみようかな。してみたいな。漠然と考えている。あ〜〜やりたいことたくさん。

今日疲れてるのかも、何言いたいんだかぜんぜんわかんないな、困っちゃうな〜〜!まあいいかこんな日も

すてきな今日のまかないで締めよう。

生しらすがパックまるごと余ってしまって、もう明日のお客さんにも出せないからと、ちいさな生しらす丼ぶりをつくってくれてうれしかった。ミョウガ好き。愛だな。

最寄り着いたけど帰ったら寝ちゃうし、駅前のベンチで書いた。なんかとつぜん寒い。今日もありがとうおやすみなさい、明日もがんばろうね

aoiasa
- 20190605

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最後までありがとうございました。 〈ねむれない夜を越え、何度もむかえた青い朝〉 そんな忘れぬ朝のため、文章を書き続けています。わたしのために並べたことばが、誰かの、ちょっとした救いや、安らぎになればうれしい。 なんでもない日々の生活を、どうか愛せますように。 aoiasa