【詩】とんとチンとカン。
とん、チンとカン。
魚の群れが、二手に別れ、またその先で合流した。
とん、チンとカンカン。
着地した流木に、運よくカメが乗っかってて、適当に挨拶をした。
「誰も知らねえんだよな」
呟いたことばは、幸い無視され、ことばが Blowin' In the Wind。
とんとん、チンカン、トン!
あらゆる角に端に隙に、無名のキズが、模様をなす。
そこまでして見たかった景色は夢は、聴きたかった音は過去は。
僕の手がコントロールするドローン1号機は、とん、チンとカン。
アイツの操る俺の身体は、とんとんチンカンとーん!
何もかもを知り得るむなしさよ。
操っていたのは、どっちだよ。
【YouTubeで朗読してます (ここクリックすると動画に飛べます)】