虹
虹
ひよどりが、
丁寧に並べてある職人さんの道具に、
興味津々で触れている。
忘れてはならないのは、
昼ごはんを終えて、
持ち主が
そろそろ帰ってくるということ。
僕は少し離れた所で、
おにぎりを食べながら、
「もう帰って来るよ」と声を掛ける。
「どれどれ」
と食事を終えた
張り子の動物がやって来て、
「臆病さが、名作を創る」と言う。
ひよどりが戻ってくると、
僕はその言葉を、
山を下りながら伝えました。
雨風によって、
しばらく虹の色が調節されていたから、
僕たちも魚たちも
怖がる訳があったのです。
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