シェア
aoi_tachibana
2021年11月19日 01:11
日の暮れかけた歩道脇の駐車場で、兄妹が縄跳びの練習をしている。交互にひとつの縄跳びを使い、二重跳びの回数を競っているらしい。歳のころは中学、いや小学校の高学年くらいだろうか。順調に回数を重ねられる兄に対し、妹の旗色はすこぶる悪い。跳べて四回、いや三回。一度の挑戦で毎回、十数回を跳ぶ兄とは比べるべくもない。喧嘩にならなければいいけど。そんな風に思っていると、そのうち妹は片手に両方の持ち手を
2021年11月3日 00:36
今日は結婚記念日。結婚というイベントは瞬間だけど、そこへ向かい、そこから続く日々は生活そのもの。振り返るとなんてことない出来事ばかりで、だからといって代替なんてきかないことばかり。お互いにお互いだったから、こうなった。そんな当たり前の特別ばかりだと思う。たかが13年。偉そうな格言なんてありえない。されど13年。積み重ねてきた大切な時間。当たり前で流れていきそうな時間や感情が
2021年11月5日 00:22
下が110、上が180。いずれかの数値を血圧が超えると、バリウム検査は危険だから受けられないそうな。今日、初めて知った。教えてくれたのは若いお医者さん。話しながらもこちらは見ない。途中話す内容に間違いがあったり。看護師さんに修正を受ける始末。こちらに興味がないんだろうなぁ。そりゃそうか。他人のおじさんがどうでも、別にどうでもいいだろうし。妙に納得してしまい、聞きそびれたことが
2021年11月10日 00:31
敬愛するアーティストさんが、何故歌うのかを再確認したとつぶやいた。自分そのものを表現するため。どこかの誰かに何かを届けるため。そもそも自分が何者かを見つけるため。きっと千の表現者には、千の理由があるのだろう。私が書く理由はなんだろう。昔は「読む人を応援したい」と言った記憶がある。書くことで伝え、伝えることで応援したい、と。若造が何を、と今はまず思ってしまう。思ってしまう、
2021年11月11日 23:53
寒くなると、夜の散歩に出たくなる。あたたかな服を着て、でも今の季節ならコートは不要。イヤホンを耳に挿して、鍵をかける。夜にぴったりな、お気に入りのアーティスト。彼女の歌声に身を委ねて歩を進める。行き先は何処でもいい。どうせ勝手知ったるご近所の道。脚の向くまま、メロディにのせて。とはいえ昼ならなんてない道にも、そっと夜陰が広がる。ちょっと気持ちがざわざわしたら、遠慮な
2021年11月14日 05:34
子供のころは夜中に目が覚めると不安だった。自分がいるべきでない時間。そこに来てしまった居心地の悪さ。恐れ。それらを感じ、あわてて布団に潜り込んだことを思い出す。夜中は実にわかりやすい異界であり、禁忌だった。今はどうだろう。真っ暗な室内でふと目覚め、またかと煩わしさを感じる。朝まで一飛びに行き着きたいのに。寝返りをうち、目を閉じる。朝まであと何時間寝られるだろうかと計算しながら。この場合、
2021年11月16日 00:49
受験のころ。ラジオが相棒だった。トーク番組に笑ったり。音楽番組で新しい曲に出会ったり。芸能人のコラボにわくわくしたり。家人も寝静まった深夜。静寂を紛らわしてくれた存在だった。今にして思えば勉強の妨げではあったかも。今ではラジオはスマホを通じてテレワークの相棒になった。さすがにトーク番組は仕事効率下げるので、音楽専門チャンネルに。SNSのトーク機能はまだまだ初心者。話すことはおろか、部屋