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介護度の在り方について
後期高齢者の数は2人に1人になると言われております。寧ろ、現在その時代に突入しております。
若者が結婚しない、子供を産まないという話であれこれ文句を言う政府の方々。介護度を、介護保険をどうにかしてください。
何故若者の未来が真っ暗なのか。
私の年代でもそうですが、年金は支給されないと言われております。
なので、私は昨年〜ようやくiDeCo?じゃなくて投資を始めました。リターンがさっぱりわかってませんが、多分、全く不労所得にもならないレベルの掛け金です。
ですが、現実問題、給料はカツカツです。
介護保険法の改正により、職員の給料が上がるということは、お客様から頂く対価が上がるわけで、金銭面の苦しい方はデイサービスを辞めていかれるのです。実際、週4回きてくださった方が泣く泣く回数を減らしたり、来客が…と言い訳が増えて辞めた方もいらっしゃいます。
病院勤務だった頃は年収600万超えてましたが、現在はその半分近くです。理由は介護に従事する看護師には支払われる対価が安いからですね。
給料云々の話は正直いいんです。私は安月給とは言え、今の職場はスタッフもいい、お客様もいい、日勤で4日勤務は無理ですと言っているので、勤務表もそこそこ考慮されている。有難い配慮です、以前の病院ではそんな事無かったので。
何が言いたいのかと言いますと、お客様の負担を減らす為に国が頑張って介護度を上げて欲しいわけです。
介護申請をして、何も得られない時の絶望と言ったらありません。
今日本が一番問題となっているこの介護度の一番の問題は『認知面』が反映されない事。
認知症と一言で片付けてしまうには、家族の負担が大きすぎる。実際、施設に入居するのにどれくらいのお金がかかると思いますか?特養(特別介護老人保険施設)は天国に近いようで遠いところでして、入るともう流れ作業のような人生しかありません。そして空き待ちをしている間に家族が介護疲れでリタイヤする場面も多いです。
ならばその間にショートステイ(お泊まり)を使うのはどうか?
ショートステイは看護師と介護士が在籍しているのと、場所によっては医者も常勤しているのである意味病院のように強みを持っています。ただし、介護度が低いと利用料金が高い。1泊7000円近くのお金を何日も払い続けるわけがないじゃないですか。
では小規模多機能はどうか。こちらは一か月の利用料金が介護度によって加算されます。週1回お家に帰ってさえくれたらいくらでも利用可能です。ただし、介護度が低いと月額30万近くかかったりするわけです。
若かりし頃から将来を見据えて貯蓄してとっても待遇の良い施設に入居できる人がすべてではありません。貧困に喘いで生活保護に手を出す人もいます。
このまま未来に針を進めてみましょうか。もしも今の若者が働かない道を選んだらどうなりますか?
介護も看護も需要は高いです、しかし現実肉体労働がメイン、他人のシモの世話、認知症のお客様に怒鳴られたり殴られたりする事もあります。
それでも、給料はごく普通のお仕事より限りなく低いのです。ドライバーさんなんて最低賃金に毛の生えたレベルしかもらってません(現在時給1052円でしたっけ?)
ヘルパーさんも少しずつ待遇改善がされておりますが、それでも介護の法律が変わらない限り給料は増えません。ただ、この関係性は残念な事に、介護保険が値上がりするとお客様が減るんです。本末転倒ですよ、結局みなさん生活資金をあくせくやりくりしてデイサービスに来てくださっているわけです。
なのに、国が我々事業所に支払う単価が上がるのではなく、肝心のお客様からせしめる方を上げる法律に改正しました。確かに給料は上がるのは喜ばしい事です。ですが、『認知症』のお客様の介護度は全く上がりません。つまり、同居している家族(同居していなくても主介護者)の負担が増える一方です。
わが実家もそうですが、認知症は認定調査に全く反映されません。
実家の父は先日2回目の手術を終えて、その時の歩行状況から私と兄が想像していたとある難病疑いをかけられたので、やっと介護度が出るかと思いきや、医者の匙加減で何も介護度は出ませんでした。
タバコを吸ってしまうので家で一人においておけない。換気扇も自分で消してしまう。台所の火は使えないようにしたものの、ボイラーは操作できる。同居している母の負担は莫大です。
せめて、週1回だけでも母の病院や買い物の用事を済ませる為に短時間でもいいからデイサービスにでも行ってもらいたいのですが、介護度が無いとデイサービスにも行けないのが現状。
こんな話はうちの実家だけではなく、他にも泣き寝入りしている方が数えきれないほどいます。
うちの事務所に通って下さるお客様でも90代の方でも「歩けるから」という理由だけで介護度が無い方がたくさんいらっしゃいます。介護度がない方はデイサービスに通える回数が限定されてしまい、イベントで臨時参加したくてもできなかったり、やはり事務所側にとって国から貰えるお金が減ったりとあまり嬉しい話ではないので(黒い事情ですが、かなり切実)、本当に介護度の在り方をもう少し考えて頂きたい。
子供の優遇を謳う政治家は非常に多いです。しかし肝心の高齢者に対してはどうか。働き手がいなくなった時、本当に日本は終わってしまう。または外国の方々に乗っ取られるか。
今の介護業界を支える若者達の未来を明るくするために、もう少し介護度の在り方について考えていただきたい。
ちなみに、介護業界は離職率も断トツで高いです。それもそうですよね、私の勤めている事務所は一番疾患の重いレスパイト目的のお客様が多すぎる。毎日遅くまで仕事をしてプライベートを犠牲にしても、もらえる対価が少なければ、若い子が続くとは思えません。
特養や老人保健施設の方が給料は高いので、そっちに流れる方が多いのは致し方ないですね。それも介護保険の兼ね合いなんでしょうが……
ですが、デイサービスが存続しなければお客様の家族さんは満足に働けなくなってしまいます。そうなると社会のサイクルがくるっていくんです。大きい事を書いているように見えますが、本当にそうなんです。
デイサービスに通ってくれている間で、家族様が自分の用事を済ませたり仕事が出来たりする。それがもしなくなったら?一応、かなり多いデイサービスであふれていると思いますが、定員というものがあるので、定員オーバーであれば自分が面倒をみるしかないのです。
果たして今育てている頼もしい若者2人があと何年働いてくれるのか。今はそれだけが不安材料です。(ひとりは結婚したら辞める方向のようなので潮時かなあ……)