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かなしいことだけじゃなくて明るいことも書きたいのに、それを書くにはもう少し覚悟が必要らしかった。


春が来て、ふわふわとしていて、つらいのかつらくないのか分からなかった。
泣きながら母に不安だと話したとき、病院に行こっか、と言ってもらえてとても安心した、のに、母は私が病院に行くのに前向きではないらしいという話を父から聞いてまた泣いた。
申し訳ないってずっと思ってる。
私の奥にまで罪悪感が根を張っている。


通信制の大学に進学しました。
がんばるぞ、って思ってがんばろうとしたらがんばらなきゃいけないことが一気に来てへろへろになってしまった。
ちょっと待ってくれ!もうしんどい!ってなって全部放りだして寝た。
まだ何も始まっていないのにもうへろへろ。
入学する前から休学について調べてる。
下川リヲのブログに「だってさぁ やっぱりさぁ うまくやりてぇじゃんかさぁ」って書いてあって、そうだよなあって思った。
うまくやりてぇなぁ。
うまく、いかないなぁ。


去年の5月の末、本当に死のうと思って泣きながら川まで歩いたとき、あのときに死ねなかった私はたぶんもう死ねないんだろうなあと思う。
そのとき、20歳になるまでとりあえず生きてみてそれでもだめだったら死のう、と思ったのだけれど、思ったより軽い気持ちで20歳を迎えられてしまいそうで、でもそのことになんにも思わなくて、こうやって大丈夫になっていくのかなと少し不安になった。
大学への進学が決まったと家族に伝えたとき、おばあちゃんに「よかったね。この1年は無駄じゃなかったね。」と言われて、進学できなくても無駄じゃなかったよ、って思ったけど言えなかった。
言えなかったけど、この1年のことはずっと一緒にいた猫が知ってくれているのでまあいっか、と思った。


カウンセラーさんに大丈夫そうですねと言われたのだが、それは私が1番恐れてたことだった。
だけど自分のつらさに自信も持てないので、とりあえずその大丈夫を受け入れることにした。
そうしたら熱が出た。
私はもう何に苦しんでいたのか忘れてしまった。
その不確かさが時々足元をぐらつかせる。


病名がつけばよかったとずっと思っている。


もしも生きていけたら半袖で出掛けたい。
歌を聴いたときに思い出す人たちがいる。
思い出す季節がある。
それは呪いのように、祈りのように。
歌が聴けるなら、そんな呪いがあるのなら、大丈夫じゃなくっても大丈夫。
知らない街に降りしきる5月の雨。
もうこれ以上悪くなることはなにもない。

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