読書量が100倍になった理由
活字が読めない
私は、活字を「読む」のがとても苦手です。
特に、漢字の連続や回りくどい言い回し、改行のない詰まった文章は読みにくく、頭に入っていきません。
これは、税務ライターとしては致命的で・・・。
税法の条文は漢字だらけで、回りくどい表現の連続だし、改行もなくて文章がぎゅうぎゅうに詰まっています。こんな感じです→法人税法
国税庁のHPも似たようなもので、読むだけだと理解できないことが多いんです。
税理士の資格を取得するために論文を書いた時も、だからすごく苦労しました。
とにかく条文や判例が読めなくて、パニックになったのを覚えています。まわりのみんなが天才に思えました・・・笑
本が読めない
活字を読むのが苦手なので、小さいころから本が嫌いでした。
文字を追うのに疲れてしまって、読了できないんです。
読んでいて面白いと感じる本でも最後まで読むことができないので、そういう人間なんだと半ば諦めていました。
大人になっても、読書量は「年間2〜3冊」の時期が長く続いたんです。今考えると本当に勿体無いことをしたな〜と。
聴覚優位だと気付く
そんななかで出会ったのが「電子書籍」でした。正確には、電子書籍の「読み上げ機能」に出会って、私の読書人生は激変したんです。
Kindle本を「聴いて読む」ようになってから、分厚い本でも難なく読了できるようになったんですよね。
内容も、目で読むより頭に入るし理解も早く、今では年間300冊以上の本を無理なく読む(聴く)ことができます。
人には認知特性がある
聴覚優位だと気が付いてから5年以上経ち、認知特性について書かれた本に出会いました。
『医師のつくった「頭のよさ」テスト~認知特性から見た6つのパターン~』では、大人の認知特性を、次の6つに分類しています。
認知特性を診断するテストをやってみたところ、以下のような結果になりました。
点数が14以下は弱い認知特性、26以上は強い認知特性だそうです。
私の場合、文字や文章を耳から入れる音として情報処理し(聴覚優位者・聴覚言語タイプ)、映像化してから思考する(言語優位者・言語映像タイプ)という結果でした。
能力の輪
「能力の輪」は、その名のとおり、能力の「輪」(≒範囲や境界線)についての考え方で、投資家のウォーレン・バフェットが提唱しています。
「能力の輪」の範囲内の仕事は、輪の外の仕事と比較して1,000倍もの能力が発揮できるんだそうです。(詳しくは「Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」)
だから、大切なことは「能力の輪」の境界線を見極めることなんだとか。
能力の輪は、正確には認知特性についての考え方ではありません。
でも、自分の能力を活かすためには自分の特性を正しく知って、その範囲や境界線を見極めることが大切という意味では、同じことなんだと思います。
聴く読書をするようになってから、私の読書量が100倍以上になったように、自分に合う方法を見つけることで、成果が大きく変わってくると思うんです。
だから、「苦手の克服」ってとても非効率に感じます。人生短いのに、苦手を克服している時間がもったいないなって。
(そう言いつつ、苦手の克服に人生の大半を費やしてしまったんですけどね。笑)
やり方を変えれば得意になる
「聴く読書」によって苦手な読書が大好きになったわけなんですが、これは色んなことに通じるんじゃないかなと思います。
私は絵を描くことが得意ではないし好きでもないのですが、生成系AIで絵を描くことは好きなんです。
生成系AIで絵を描くときは言語で指示するので、必要なのは絵心ではなく、「コミュニケーション能力」とか「言語での表現能力」なんですよね。
AIが日々進化している今、きっと世の中は私の知らないツールで溢れているんだと思います。
そういったツールを使いこなして違う角度からアプローチすれば、苦手なことも大好きにできるのかもしれません。
色んなやり方を模索していくのが楽しいな〜と日々感じています。