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Photo by
momoro66
あたらしい世界
まもなく、息子の通園が始まる。
慣らし保育最終日。
息子は何をするにもわたしを振り返り、
移動のときもずっと手を繋いでいる。
多くの子どもたちは、皆、親からはなれて
ひとり椅子に座って先生の話を聞いている。
ただ、息子だけ、というわけではなく、
他にも親から離れない子どもがいて、
どこかほっとする。
かわいい子どもたち、
戦友のような親たち、
優しそうで可愛くて、頼れる先生方。
そんな集まりのなかで、
息子と、周りの子どもたちの様子を伺い、自分の振る舞いも気になり、ずっと緊張し、
ぐったりした状態で家路についた。
もうすぐ、バスでひとりで園に行く、という話をするたびに息子に泣かれる。
先生もお友達もいるよと言われたって、
そりゃ泣くよなあ。
生まれてからずっと一緒だった家族と離れて、
ひとりでバスに乗り、たくさんの人たちと関わり合うんだ。
大人だって、未知の世界に飛び込むときは
緊張や不安で泣きたくなることがある。
「子どもは親の表情をよく見ている。
泣かれても、笑顔で送り出してあげてください」
園の先生の言葉。
母の方が緊張しているかもしれない。
頑張って笑顔で送り出すぞ。