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山梨県大月市【山羊さんの贈り物】の1日
こんにちは、すずです。
先日、毎週土曜日にマーケットに出店している山羊さんの贈り物の北條ご夫妻を訪ねました。
山羊さんの贈り物は、手作りした溶岩釜で自家栽培の小麦を使用したパンを焼き、山羊を飼い、チーズを作り暮らしています。
麦の収穫
今回は、パンにも使用している古代小麦の収穫作業があるということで、そのお手伝いに伺いました。
栽培しているのは2種類の古代小麦です。毎年種取りをし、農薬不使用で育てています。栽培から収穫、天日干し、脱穀、製粉まで全て自分たちの手で。
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今年はかなり順調に育っていたものの、先日の強風でかなり薙ぎ倒されてしまったそう。倒れている部分は根本が見えにくく収穫しづらいです。
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収穫は、鎌を持って全て手刈り。これがなかなか大変です。一見すぐ終わりそうな畑の面積ですが、2時間ほど作業してやっと半分いかないくらいでした。ご夫妻2人で作業するとなると頑張っても1日2列しかできないそう。確かにこれは、人手がかなり欲しい作業です。
黙々と麦刈り。いい汗かきます。
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刈った麦は束ねて家まで運び、乾燥させます。みんなでバケツリレーで麦をあげていきました。
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乳搾り
麦を運び終わったら、次はヤギさんの乳搾り。
子ヤギが乳離れした後もしばらくはお乳が出ます。これは人間が絞ってあげないといけないそう。
一説によるとヤギは犬の次に人間の元についた動物だったとか。
色々と人間が世話をしてあげる必要があって、確かに人間とともに生きていく前提で進化してきたのかなと思わされます。
↓乳搾りの様子はInstagramにアップしました。
乳搾りもまた、なかなか大変な作業です。
少ない子でも一度に3Lはお乳が出ますが、早くも300mlくらいから手が痛くなってきます。
ヤギさんのためにも早く終わらせたいと思う一方で、この乳搾りが意外と難しく
初心者の私はチョロチョロとしか絞れません。
途中で乳搾りのプロ・ミワコさんに交代しましたが、1人で続けていたら一頭で1時間ちょっとはかかっていたでしょう。
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ファーマーズマーケットがある日は、朝の5時から約2時間、ひたすら絞り続けているそうです。
ミルクをお裾分けしてくれるヤギにも、毎日せっせとお乳を絞るミワコさんにも頭が上がらないなと思いました。
山羊さんの贈り物たち
ヤギさんからお裾分けしてもらうミルクは、北條ご夫妻の手によってペット用のミルクやヤギチーズ、チーズケーキ、パンと様々な形に姿を変えます。
今回は、フレッシュクリームチーズをまるまるひとパック分使ってつくるチーズケーキをサラダにトッピングしていただきました。
ヤギさんのチーズケーケーキは甘さ控えめで、ヤギチーズの香りがふんわり感じられます。
赤ワインがスイスイ進む美味しさで、いつもはお酒のアテにいただいていますが、サラダにすると野菜の甘さが引き立ってこれまた絶品です。
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↓フレッシュクリームチーズ
↓ヤギミルクパン
水は1滴も使わずにパン種を溶くのも山羊ミルク、水分は全て山羊ミルクを使ったパンです。
その他、セミハードタイプのチーズやペット用のヤギミルクも。
何を食べても一度知ったらクセになる味です。
姿が変わると味わいもガラリと変わるヤギミルク、奥深さを感じます。
パンづくり
乳搾りも終わり、夜ご飯も食べ終えてひと段落かと思いきや、今度はパンの仕込みが始まりました。
パンづくりも全て手作業です。
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このまま生地を寝かせたのち、手作り石窯を焚き上げ遠赤外線効果で焼き上げます。
今日の作業はここまで。
翌朝、朝ごはんに雑穀パンをいただきました。
ファンだった神田精養軒のパンを目指し、試行錯誤を重ねて辿り着いたという北條さんのパンは、素朴でありながら味わい深く、お米のように毎日食べたくなる、食べられるパンです。
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手でつくるもの
麦刈りも、乳搾りも、パンづくりも全て手作業。
どれも根気のいる作業である上に、作れる量も自ずと少なくなります。
それでも効率や利益だけを求めず自分たちの手で全てを賄うお二人の暮らし方こそ、今の私たちが目指すべきところなのではないかと感じました。
身の丈にあった暮らしというというのでしょうか。
自分の周りにあるタネを集め、自分の手で育てていく。
そんな暮らしが、私はしたいです。
働き方、暮らし方、生き方の道標を見つけた1日でした。
山羊さんの贈り物
HP:https://purucode.theshop.jp
Instagram:https://www.instagram.com/yagiesgarden/
FM出店者ページ:http://farmersmarkets.jp/vendors/yagisannookurimono/