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髪飛行機に乗って



紙飛行機を遠くまで飛ばすためには、

先端に程よい重しが必要で、

翼と重しのバランスが取れたなら、

長い距離を飛んでいける。


心は重苦しいときのほうが、

逆に宙に浮きやすく、

想いはさまざまなことをよぎり、

どうも落ちつかない。


ふっと窓から風が吹き込んだなら、

重ねた紙が宙を舞ってしまうから、

何か重しを載せておくように、

心にも重石が誰にも必要。


あなたと裸で重なっている時ほど、

心が落ち着いているひとときはなく、

あなたが私の上にぴったりとのっかってくれていると、

その心地よい重さに、

心も体も落ち着いて、どこにも飛ばされないような、

安心感に満たされる。


あなたの肌がぴったりと私にくっついて、

わたしのものはあなたの中にしっかりとおさまって、

二人で重なり合っていると、

あなたが私を落ち着かせてくれる存在だと良くわかる。


あなたは私のペーパーウエイト。

どこにも飛ばされないようにしっかり支えてくれている。


それなのにあなたの上になって

あなたを官能の渦に巻き込んで、

嵐のように吹き飛ばしながらも、

それでもしっかりとあなたを捕らえ、

あなたをたくさんいかせながら、

私はどこまで遠くまで飛んでいける。

その時はあなたが翼。私が重し。


あなたの乱れた髪が激しく舞って、

私は髪飛行機に乗って飛んでいける。


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