娘の求める母になれなかった私
昨日、娘が怒った。
小6の娘は、まじめで思慮深い反面、融通が効かないところがあって、それゆえにお友達の軽いおふざけやノリを受け流せず、正面から受け取って疲れてしまうところがある。
昨日も、仲良し友達と下校中、悪ふざけでジリジリと寄られ娘がよろけたようで、不機嫌オーラを漂わせて帰ってきた。
前後の文脈(その後すぐに謝ってくれたらしい)や普段の人間関係を聞くと、単純にじゃれあいたい気持ちが行き過ぎちゃったのでは?と思ったので「その子も悪気があったわけじゃないと思うよ。受け流したり、うまくノリで返したりもできたんじゃない?」と老婆心ながら言ってしまった。
高学年女子同士の難しい関係性は自身も経験があり、正直、娘の融通の効かなさはマイナスに働くと思ったからだ。
すると娘は「なんで嫌な気持ちになったことを流さなきゃいけないんだ。そんな言葉は欲しくなかった。友達の味方をするんじゃなくて私の味方をして欲しかった。」と怒って訴える。
私が娘の状況だったら、友達に嫌なことをされても空気を読んでヘラヘラしてただろうし、そもそもこんな事は親には話すほどのことでもなかっただろう。でも娘は違う。自分を大事にするし、生じた気持ちを無かったことにはしない。
自分とは違う娘。
私はきっと昨日のことにおいてもこれまでにおいても、娘が求める理想の母ではなかっただろう。どこかで自分と娘は同類と思い込んで、経験値から導き出した勝手な考えを押し付けてきたから。
私は謝った。味方になってあげられなくてごめんと。
娘と私は全く違う人間だ。私にできるのは味方でいることぐらいなんだ。
理想の母にはなれないかもしれないが、このことを忘れないでいたい。