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「魂を語ることを怖るることなかれ」

“Don’t be afraid to talk about the spirit.”

この言葉は、わたしの原点かもしれない。
「魂を語ることを怖るることなかれ」

初めて聞いたのは、たぶん、20年前。
ネイティブアメリカン(ラコタ族)の伝統儀式を執り行うことを許された数少ない日本人の一人、
松木正さんのワークショップに参加したときのこと。
神話の語りの冒頭だったと記憶している。 

よく伸びる通った声で、抑揚をつけて繰り返された、その言葉。
“Don’t be afraid to talk about the spirit.”

20年前のことだけれども、
わたしの魂に響いたその言葉は、
いまでも、ふと思い出したかのように湧き起こる。

そして、わたしも口に出して言ってみる。
“Don’t be afraid to talk about the spirit.”

いつも、ちょっと泣きそうになる。
自分が自分の魂に、訴えかけているように響く。
魂がいつもふるえる。

正直、痛い。
魂が。

魂を語ることを怖れているわたしがいるから、
なのかもしれない。

20年もくりかえしてきたのに。
いまようやく、その言葉を受け取れるのかもしれない。


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