ミカエルの季節
夏、あんなに暑くて暑くて、
何も考えられないくらいあたまも空っぽになって、
全身で、太陽の熱を浴びて、
樹々の葉が緑濃くなるように、
わたしたちも外から流れ込むたくさんのエネルギーを取り入れた。
そして秋がきた。
秋は、空気中に含まれる鉄分が多くなるそうだ。
夏にたくさん取り込んだ熱は、
これから暗闇が深くなる季節、
わたしたちの内面を光となって照らし、
あたためる。
夏にぽかんとしてしまったあたまは、
涼しさとともにようやく目覚めを取り戻し、
しっかりとした意識で、
自分の内側へと向かう。
内省のとき。
ようやくほっとして、
あたたかなお茶を淹れて、
読みかけになっていた本を手に取る。
大天使ミカエルは、鉄の剣で龍をこらしめた。
そして、地上に落とした。
人間の学びと成長のために。
自分で悪をコントロールできること。
その聡明さ。
悪は消すのではなく、変容させることで、ちからにもなる。
それと向き合う勇気が必要なだけ。
そんなとき、大天使ミカエルはいつでもそばにいて、
背中を押してくれる。
日々の小さな小さなことの中にも、
自分と向き合うチャンスがたくさん用意されている。
どれも、嬉しいギフト。
気づけたら、前に進める。
剣は、
「ふりわける」「分析する」ことを象徴する。
ひとつひとつを見分け、聞き分ける冷静さ。
決める意志と、
認めて前に進む勇気。
これからのひと月、
いつもよりも
そのことを心に留めて、
日々を過ごしてみよう。
わたしはどれだけ壁を壊して
階段に造り替えられるかな。
自分の在り方を楽しんでみよう。
大天使ミカエルに
感謝を込めて。