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写真【金燐の花火】から思い出が爆ぜて。回想録。小説風。……思いを馳せて( )

#夏の1コマ 、#夏の写真。

量産してしまった短文と画像の供養です。





『わぁ……!』

感動の声は見知らぬ人々から漏れていた。
夏祭り、締めの花火大会。飲み物やスマートフォンを手に、化学の花見を決めた民衆は、光を散らす空を眺めている。

綺麗だね。すごいね。綺麗だね。綺麗だね……。そんな声が、感動に開いたままの口から囁かれている。語彙力も消し飛ばす大迫力の尺玉が、重なっては散って、爆ぜていた。照らされた顔は一様に喜色に染まっている。
ーーそう、次々と花開くスターマインは美しい。そう思う。拡散する輝きと少し遅れて届く轟音、作り物の星屑達の輝く夜、一瞬で燃え尽きる大枚は『諸行無常』を教えてくれる。
炎色反応の火が風の前の塵となって消えていく。

老若男女が口を開く中、それを横目にカメラを構え、こっそり唇を引き結ぶ。
……芸術に何を思うかは自由。そしてかつてお花見で、先輩達が呟いた言葉はこうである……。


ーー…

「ーー綺麗なパーティクルですね。」

「見ろ、処理落ちしていない……!」
「リアルタイムレンダリング!このサイズの!この!ワイドで!!!」
「そしてこの解像度。フレームレートも不必要に高いし、デプス入れてフォグ付きとか狂ってますね……( ) 」

「はは……。未だに会社、グラボ買い替えてくれないんですよね……( ) 」

ネタを振ったリーダーは誤魔化す様に。諦観を秘めた声音でそう言った。
ーー嗚呼、笑う視線が泳いでいる……。


題:リアルはCGより綺なり


「え。は、はは……。ーーえっ?!( ) 」

畳みかけられる絶望に、乾いた笑いしか出なかった。花びらの舞う景色よりも先輩達の言葉が儚い話。どおりでレンダリング必ず2Fか3F目で落ちると……!( )

桜吹雪に代わり、散華する光を添えて。南無。





.

ーー盛大かつしめやかに爆発しろ……ッ!( )
後日。リアルタイムレンダリングの先輩は休日サービス出勤し、自腹でグラボ買い替えの二枚載せにして動作チェック(仕事)していました。余談まで。それを見ている自分も以下略。


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別の煙る思い出話もぜひ。


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あめもり「お出口に『なんのはなしですか』を。」
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