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『はじまりのうた』を観て。

お久しぶりのkurageです。

今日は素敵な映画に出会ったので、感想文を書こうと思って久しぶりにこのアカウントを開きました。

タイトルの通り『はじまりのうた』という映画を観ました。前々から見たかったとかではなく、今日の朝ふと開いたTwitterで私の好きなアーティストさんがこの映画に関するツイートをいいねしていて、面白そうだったし授業も全休だったので観る事にしました。

※ここからはネタバレ表現を含むのでこれから観るんだが!という方、ご注意ください…!


この映画、音楽好きなら誰もが好きになるんじゃないかなあ、と思います。

本当に素敵な描写とサウンドばかりで好きな場面は挙げきれないのですが、主人公のダンとグレタがイヤホンをして街を歩きながら一晩中互いのプレイリストを聴き合うシーンが特に印象的でした。

この二人は友達でも上下関係があるわけでも恋仲でもない。そんな簡単には説明できない、音楽で惹かれ合って音楽で繋がった関係。男女としてではなく、人と人としての関係。とにかくこの二人の関係性が素敵なんです。

お互いのプレイリストを聴くといっても、『花束みたいな恋をした』で散々ディスられていた片耳ずつのイヤホンではなく、わざわざイヤホンを2本繋ぐことのできるアダプターを使って二人とも両耳で音楽を聴いているところが、二人は本気で音楽が好き、というのが伝わってきて好きでした。


この場面で出てくるセリフの

「音楽の魔法だ 平凡な風景が意味のあるものに変わる」

っていうところが私は大好きです。

素敵すぎませんか…!!それ…私もその気持ち…!それが言いたかった…!となりました…!

なんというか、うまく言葉にできなかった音楽に対する感情が、綺麗に言語化されているな、と感じました。

私の人生は、多分ちっぽけで、何の変哲もなくて、似たような毎日の繰り返し。人並みに勉強して、遊んで、バイトして、怠けて、恋もして、失恋もして、本当になんてことない。

でも、音楽が寄り添ってくれることで、なんだかその時だけ自分がその音楽の中の主人公になった気がするときがある。楽しい、幸せ、悲しい、辛い、感情に関係なく、音楽があるだけで、自分の日常のどんな場面もなんだかすごく意味のあるものに感じる。尊いものに思える。まあいいか、と思える。頑張ろうと思える。今日は泣いてもいいかなって思える。

特に辛い時、悲しい時、音楽が寄り添ってくれることで「私は不幸なんだ。」より、「まあ、生きていたらこういうときもある。」「こんな落ち込むこともこの先ないだろうし浸っとこう。」みたいな、そのマイナスな時期ですら大切にできるような、受け入れられるような気持ちになれます。

サムイこと書いてるかも…だけど何度も何度も音楽に助けられてて、本当に大好きで、私の人生は音楽なしでは語れないくらいだから、つい語ってしまう…ご容赦ください…。

親が音楽を好きなこともあって、小さいころから音楽に触れてきた。私の中では音楽を聴くことは日常で当たり前でした。思えば、習い事も楽器こそやらないものの、音楽に合わせて踊るものばかりだったなあ。

そして、今までいろんな曲にはまって、私の中でその時々のブームがあって、軽音を始めれば練習をしている時期があって、その曲たちすべてが思い出深い。その曲たちを聴けば、当時の感情を少しだけ思い出すことができるんです。

私の中では昔聴いていた曲を詰め込んだプレイリストは、アルバムみたいなものです。


あとは「プレイリストを見ればその人の性格が分かる」って会話があって。わかる…!

その曲を選んだその人の元のセンスもそうだけど、聴いている曲からも影響を受けるから、何となくその人の人柄や考え方が分かる、気がする。

だから、似たような音楽を聴く友達とは本当に思想が似ていて居心地がいいです。なんでか波長が合うのは、影響を受けた音楽が似ているからなのかな、とか、最近よく思います。

今の私の所属する軽音サークルの同期は、それこそ趣味が似ている人の集まり。一番好きなジャンルが違っても、聴けば結果好きになる音楽は似ているし、どこか似た者同士な気がするし、やっぱり居心地がいい。いや、たぶん端から見たらまったくもって似てない個性の塊みたいな集団なんだけど…そういう似ているではなくてですね…(伝われ…!)

音楽が人と人を繋げるって、いろんな形がある。

こんなふうに波長を合わせてくれたり、声をかけたり仲良くなるきっかけになってくれたり、演奏で互いに息を合わせたり、ライブで目の前の音楽に一緒に陶酔したり。書ききれない、私の気づいていない音楽の魅力、もっとたくさんあるのだと思います。



音楽に限らず、映画や小説とか、文化に触れている人ってすごく思考が豊かだな、と私は思うんです。

文化的なものに興味がないこと=悪いことってわけではないけれど、学ぶこと、助けられること、共感できること、本当にたくさんあるから、自分は文化的なものに触れるのが好きでいれてよかった思います。それにこれからもたくさんの音楽を聴いて、映画を読んで、小説や漫画を読んで、アニメを見て、思考を豊かにできたらと思うのでした。

なんかまとまらないですが、『はじまりのうた』にはここには書ききれないほどの魅力がたくさん詰まった映画です。皆様もお時間があればぜひご覧になってみてください…!


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