セラムン二次創作小説『受け継がれし意思(まもうさ)』
それはとってもロマンティックで素敵すぎるキスだった。
ネヘレニアの前世の復讐によりうさぎの銀水晶が奪われてしまい、私たちはピンチに陥り、窮地にたって絶望の縁にいた。
だけどまもちゃんはそんなうさぎを諦めずに熱いキスで呼び戻した。
諦めずに頑張れば道は切り開けるんだって、奇跡は起きるんだって2人に身をもって教えて貰った。
いつだってうさぎは強く敵に立ち向かって行って、その度打ち勝ってきた。
その姿を間近で見てきて、とても尊敬しているし、誇りに思う。
いつか私も同じ様に強敵に立ち向かっていかなきゃいけないのかと思うと、うさぎがすご過ぎて超えられないと思う程に偉大な壁。
30世紀でパパから聞いていた話以上に無敵だった伝説の戦士、セーラームーン。
あの時、とっさではあったけど過去に飛んで助けを求めて正解だった。
心を折られることなく立ち向かっていく姿勢にとても勇気づけられた。
まもちゃんともとてもラブラブで、二人の間には誰も入ってこられない2人にしか分からない深い絆で結ばれている。
勿論、喧嘩がなかったわけじゃない。
お互いが好きすぎて嫉妬して気まづくなるという何とも幸せな理由で喧嘩してることもあった。(私が仲を取り持ってあげたのよ?感謝してよね!…て私の存在に関わる大問題だから私が目の届く時は別れの危機は何がなんでも!回避しなきゃいけないんだけど。苦労が耐えないわ)
うさぎは鈍感で天然でその上、極端に人との距離が近く、誰でも信じる。
うさぎのいい所であり、悪い所。
その為、まもちゃんが常に心配して牽制する日々。
本人は何一つ自覚無いみたいだからまもちゃんの苦労が耐えない。
こんなイケメンの彼氏を心配させて嫉妬させて、贅沢で羨ましい。
イケメンでこれ以上無いくらい完璧なのに余裕が無いまもちゃんも大概だと思うけど、天真爛漫で天然で誰でも受け入れて分け隔てなく近い距離で優しすぎるうさぎも大概だわ。
30世紀にいた時は昔のパパとママってこんなんだとはとても思ってなかった。
落ち着いていて、余裕のある大人のカップルだった。そう映っていただけで、私の前でだけ頑張っていただけかもしれない。
だけどそこはかとなく2人が尊敬しあってとてもいい関係を築いているのは伝わってきていたし、肌で感じていた。
そんな両親を尊敬しているし、憧れでもある。
クイーンとキングとして月と地球を護ると言う大切な使命があるから、ずっと落ち着いた関係だと思っていたけど、過去の両親であるまもちゃんとうさぎのとても人間らしい普通以上の恋人としてお互いを必要としているのを見てとても驚いたんだ。
解ってる。プリンセスであり戦士のうさぎはいつだって敵に立ち向かっていかなきゃいけない。だからこそその一瞬一瞬が大事で、後悔のないように生きなきゃいけないこと。
だけどね?まだ産んでないとは言え、未来の娘の前で、しかもラスボスのネヘレニアの目の前で、恥ずかしげも無くロングなキスするのはどうなのよ?
教育上悪いと思わないわけ?
いや、私はいいんだけどね?
2人がそれだけ必死でこの世界を護ろうとしているのが伝わって来るから。
2人の愛が伝わってくるから。
でもネヘレニアはどうだろうか?
余計に逆鱗に触れない?
TPOって奴は考えなくていいの?
それだけまもちゃんもうさぎを助けたい!死なせたくない!って必死なんだろうけどさぁ?
何か色々忘れてない?
守護戦士も勢ぞろいして見てるよ?
特に美奈Pには後で色々言われると思うんだけど、いいの?
なんて思っていた本の数分後、瀕死のエリオスを見て気が気じゃなくなって我を忘れてみんなの前でエリオスにキスをしていた。
どうしても助けたくて、目覚めて欲しくて咄嗟にとった行動だった。自然と動いていたんだ。
後悔したく無かったし、諦めずに頑張れば奇跡は起きるんだってさっき2人に目の前で教えて貰ったばかりだったから。
おわり
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