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No.25 シソンヌのコント「飲み会のあと」の解像度の高さ

どうも、れいぽんです。
すごいかわいいサムネができて興奮してます。

さて今日は、シソンヌのこちらのコントについて語ります。
⚠️今回のnoteはネタバレを含むのでご注意ください。
先に見ていただけていると、助かります!!↓↓

第8回公演 シソンヌライブ [huit] より
「飲み会のあと」


舞台はカラオケボックス。
長谷川さんは看護師。
じろうさんは保育士。
(「新しい幼稚園大変なの?」との会話から、幼稚園教諭免許も持ってると推察。職場がこども園の可能性もあります)
これらの職種は、まだまだジェンダーギャップのある職業です。

途中退場した女性陣も新聞記者らしく、こちらも現場は男社会とのこと。
それぞれの側面で、性差を感じている全登場人物。
愚痴の内容がとっても世知辛いっす。

じろうさんの愚痴から、男性保育士(幼稚園教諭)が警戒されていることがとてもよく伺えます。
男が担任だったら転園すると、直接言ってくるなんてすごいショックですよね。俺が何やったって言うんだっていう。
でもこの俺(じろうさん)は、保護者からすれば“男”としての認識なんですよ。
俺、個人としては、一切見られていないんです。

犯罪率について、わかりやすく纏めてくれている方がいました。
このデータから見ても分かるように、圧倒的“男”というのが分かります。
「うちの子が着替えている時は、部屋から出て行くようにしてください」だとか「何かあってからは遅いんです」なんて言われるんです。
男が男の評価を落としている訳ですね。
俺個人として見てくれない要因が、男。
じろうさんにしてみれば、どう足掻いても出れないすり鉢の中にいるようなもんです。

じろうさんの愚痴は同僚にまで及びます。
「叩くのは男の先生だけにしようね」
「男性の更衣室がないから、なるべく人目に付かないところで着替えてください」

うーーーーーーん。悲しいことに、一定層いるんです。男だから叩いてもいいみたいな思考をする方。
ダメです。誰だって叩いちゃいけません。
少なくとも僕の職場では、情緒が不安定でよく手が出てしまう子どもには注意(その子に言うんじゃなくて注視に近いニュアンスです)しつつ、殴り合いの喧嘩や手が出そうと分かった時身を挺して身体を挟むのは男女問わず行われています。保育者ならジェンダー関係無しです。
子どもにしてみれば本気の感情表現のひとつなので、割と痛いですがこれも仕事のひとつ。だからといってそこに男も女も関係ないんですよね。
確かに身体のつくり的な性差でいうと、男性の方が筋力がありますが、目撃した保育者が瞬時に対応するので、繰り返しますがここに性別は関係ないです。

次に更衣室について。男性職員もいると分かっているのなら、環境を整える必要はありそうですね。
同じ職員なのですから、それは園のトップなんとかしてあげて案件です。
僕の職場に更衣室という概念がなかったので、なるほどなぁとなりました。着替えは内鍵ができる場所や、トイレなんかが殆どですね。
そもそも着替えが手間なので、そのまま出勤というケースもあります。

「それ、運べる?」
この破壊力、凄まじいです。
ネタとわかっていても、「重たいものを持って欲しい。男なんだから」が凝縮されている気がしてならないです。
荷物を持つためにこの仕事やってるんじゃねぇわ!!!!!!!この感情も分かります。でも、時には得意不得意で役割を決めたっていいと思うんです。あまりにも言われすぎて、あまりにも不満が蓄積しちゃって、些細なことも怒っちゃってる状態だと感じます。
因みに僕は「これ、届く?」が多いです。

さて、ここからカラオケパートなんですが、ここも歌詞が凄いです。
「ここじゃおいらが 父ちゃんだ」
いやーーーそれは全保育士が抱く感情に近いものがあります。ウチの子だと思ってます。
担任や加配の先生とか特に共感できるのではないでしょうか?
しかし、当然ながら、保護者は最強なのです。
「見送り雀 泣き雀」
毎朝の情景がこの一言で凝縮できるの、センスありすぎます。
離れたい保護者。最強の安全地帯に居続けたい子ども。そして、なんとか上手いことしたい保育者の葛藤が、ぎゅっっっとなったこのフレーズ。天才かよ。
「乳は出ねぇが吸ってもいい」→ダメです(笑)
父ちゃんなんだぞ〜という強い現れですね。2回も歌ってるので、どんだけ強調したいんだよ。
「たまにゃあ うちさ帰ってこいよ」
これはね〜ほんとに待ってます。卒園生、いつでも遊びにきてね。できたら保育後が嬉しいな。
(ほんでじろうさん、歌うますぎる)

次は長谷川さんパートに移り変わります。
ジェンダーギャップについて、患者さんのことはあんまり考えないようにしている看護師長谷川さん。
どうやら、同僚の圧が高いようです。
「あなたはここではマイノリティ」
「あなたには居ていい場所と、悪い場所があるから」
こんなの本当だとしても悲しすぎませんか。
直接そんなこと言うなよーーーーっ。
自分の職場でいたらダメなところなんてないだろと、じろうさんは励まします。いや、本当に御もっとも。
更衣室とかトイレとか、そんなことは当然であるにしたって、という前提ですけどもね。

男性の看護師、男性の保育士、現場としてもどちらも需要はあるように思います。
子どもにも患者にも性別があるからですね。
同性が故にできる仕事だってたくさんある筈なんです。
と、いっても医師や園長なんかは男性が多いですよね。この差は一体全体なんなんでしょうね。
給料面もあるのかなー。
給料あげろーーーーーーーー命預かってるんだぞ畜生ーーーーーっ!!!!

以上、シソンヌのコント解像度たけぇなぁ〜〜話でした。

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