喉元過ぎると忘れる「地震」の話
家は大事な「暮らしの器」です。
「自分らしい人生」の大事な要素です。
私は建築士として、もう一つの側面についてお話をしたいと思います。
家の安全、「耐震」についてです。
東日本大震災は発生確率99%だった
家の耐震がどれだけ必要か
ほとんどの方は実感が沸かないと思います。
実感が沸くのは、地震が起こってから。
「家の耐震をしておけばよかった」と。
地震の困るところは、いきなり来ることですよね。
東日本大震災が起こった後に、ニュースでこんな話を聞きませんでしたか?
私は当時このニュースを見て、本当に驚きました。
30年間というのは、「自分の一生の間」には
確実に来るということですよね。
当然知っているべきことではなかったのかと。
「家と暮らし」相談アドバイザーの時、
東日本大震災の後は「耐震リフォーム」の相談がかなりありました。
でも、喉元過ぎると、すぐ忘れますよね。
時間の経過とともに、相談は少なくなりました。
改めて地震について「知り」、対策が必要か?
イメージしてみたいと思います。
建物の「耐震基準」について
建物の「耐震基準」の基本について、ご説明しますね。
新耐震、旧耐震という言葉は聞いたことがありますか?
今現在築41年より古い戸建ては「旧耐震」ということになります。
(実際には昭和56年6月1日より前に「建築確認」を
受けていれば旧耐震です)
では、新耐震と旧耐震、基準がどれくらい違うか。
震度6以上で
旧耐震:倒壊やむなし
新耐震:倒壊しない
では、震度6以上の地震が過去どれくらい発生してきたか
見てみましょう。
気象庁データから震度6強以上の履歴を拾いました。
「新耐震」制度改正への契機は、
1978年の宮城県沖地震の家屋倒壊の被害が甚大だったためです。
しかし宮城県沖地震は、震度5でした。
その前の震度6以上の地震は1948年まで遡ります。
しかし、1995年の阪神淡路大震災以降
震度6強から7の地震が、地域は異なりますが数年ごとに起きています。
今後震度6以上の地震発生確率は?
では、震度6強以上の地震がこれから発生するのか?
についてみてみましょう。
首都圏を例にすると、この2つが発生確率が高いと言われています。
①南海トラフ地震
・発生可能性
過去の発生サイクルからすると、今後20年~70年の間に起こるイメージでしょうか?
20年後というと、まだ生きていますよね?
・予想震度
静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7
隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱
と予想されています。
②首都直下型地震
・発生確率
今後30年間で70%、2/3の確率です。
・震度
東京23区の6割で震度6強
と予想されています。
世界で発生する大地震の約2割が日本
国土の狭い日本で世界の2割ですから、いかに地震大国か。
地震の研究は進んでいますが、誰も対策しないようでは、
研究者の方々も浮かばれませんね。
20年とか30年というと、現実味が沸かないでしょうか?
実際はあっという間ではありませんか?
家は長期的に安心なものでありたいですね。
次回「耐震リフォーム工事」とは?について書いています。
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