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田舎出身の私が「移住」について考えてみる

多拠点居住
田舎暮らし
インバウンドによる「地方」人気

「田舎」再評価され始めていますよね。

また、田舎出身で地元を離れて暮らす人には、
複雑な思いがあるのではないでしょうか?

一生、今の場所に暮らす?
実家を仕舞い、故郷を無くしてしまってよい

どこかに何かを置き忘れてきたような。
この、罪悪感にも似た気持ち。

じゃあ、住む?

今日は、「超」田舎出身の私が、
「田舎に住む」について、考えてみたいと思います。


墓参りで


2か月半ぶりに、青森の実家へ帰省しています。
実家では、86歳の母が一人暮らしをしています。

今回の帰省は、社会人の娘が連休がとれ行くというので、同行しました。

みんなで、父の墓参りに行きました。

「なんだかすっきりしているね。」
「このあたりに、崩れかけたお墓があったよね。」

墓地のあちこちに「空地」が目立ちます。

「墓じまい」か、墓の「引っ越し」
私の実家のあたりでも、さかんに行われているようです。


アドレスホッピングするなら実家でもよい?


私は今addressを利用して、アドレスホッピングをしています。
そして時々このように、実家に戻っています。

アドレスホッピングをしているということは、
住む場所にはこだわらないということよね?
なら、実家に住んだっていいんじゃない?

そう思われるかもしれませんね。

実際、アドレスホッピングで松本や那須、新潟、富士山周辺など、
大きなくくりで言えば「田舎」にわざわざ出掛けています。

電車やバスが1時間に一本だったり、
パスモやPeyPeyが使えなかったり、
日没とともに真っ暗で外を走れなかったり。
そういったことには、かなり慣れました。

じゃあなぜ、実家には住めないの?
自分なりに整理してみたいと思います。

※以下あくまで私の実家の話です。
田舎がみんなそうだという話ではありません。
あしからず。


公共交通機関があてにならない


まず、自然が厳しすぎる(-_-;)

私の実家のある場所は、青森県の秋田寄りに位置します。
目の前は日本海で、背後には山が迫っています。

風の通り道で、モーレツな強風と豪雨はしばしばです。

そして鉄道はあるものの、すぐに止まります

特に、「計画運休」というものができてからというもの、
前日に運休が決まります。
当日のバス代行等もなし(昔はありました)。

前日に「安全」を見て運休を決めるので、
当日「雨も風もやんでる!」ということはしばしばです。

まあ、簡単に言って公共交通機関があてにならないのです。

前々回の帰省も、前回の帰省も、東京への帰りの日に、
在来線が「運休」しました。
前々回は、翌日に予定を変更しました。
せっかくとった新幹線のチケットの「早割」が無駄になりました。
前回はご近所の方に、列車の動いている駅まで車で送ってもらいました。
ちなみに、近くにタクシーはありません。


雪と寒さ、虫と猛獣


自然の厳しさは、風や雨、そして雪と寒さ
積雪は大したことがないのですが、猛烈に吹雪く日は外出できません。

地元の人は車で通勤などしていますが、
私がもし車を運転できたとしても、絶対に無理です(-_-;)

あと、寒さ。
11月のこの時期には、そろそろ初雪が降ります。
ストーブは、朝晩だけも含めると、
9月下旬から5月上旬まで点けています。
ストーブの必要ない期間は、
一年のうち4か月しかないということですね。

そして、今実家に帰ってきて驚くのが、カメムシの大発生(-_-;)
今年は全国的に大発生しているようです。

さらに、。。

おちおち長距離ランニングなどできません。

私の実家のあたりは、去年はとくに出没が多かったそうで、
家の庭先の柿の実を早く取るよう、通達が出たそうです。

実がなる前に取ってしまうのは、切ないですね。

熊騒ぎの前は、サル、イノシシでした。
農作物がどこもかしこも根こそぎやられる、という話でした。


不便すぎる


過疎化が激しすぎて、一番困るのは病院です。
列車で15分の少しだけ大きい町に、
一応総合病院らしき病院があります。
母は、この病院に通っています。

例えば、私がインフルエンザで高熱を発したら?
歩いて行ける病院はありません。
2時間に一本の列車に乗り、10分歩いて病院にたどり着き、
高齢者に加わって2時間は待つことになるでしょう。

歯医者一つだって一日掛かりだし、
精密な検査の必要な病気になったら、片道1時間半かけて、
より大きな街へと通う必要があります。


生活基盤として考える


田舎に暮らすって、簡単じゃないの(-_-;)
というか、実家は桁違いの田舎なので、
多くの人には当てはまらないかも。。

以前、addressの家で出会った女性。
数年前に小豆島に移住したとのことでした。

東京近郊出身で、ずっと都内で暮らしていた。
addressで行ったことがきっかけで、移住を決意したとのことでした。
addressで出かけた先が気に入り、移住する人は少なくないようです。

瀬戸内の景色や気候は、とても気に入った。
しかし、移住先を決めるまでには相当調べたそうです。

瀬戸内の島を中心に、
島の規模や人口
他の地域へのアクセス
スーパーや病院の数や質

また、
「どんどん人口減少している街は、雰囲気が停滞している。
“衰退”している街は避けた。」と。

当たり前ですが。
どこからどこまでが「田舎」なのか。
また、田舎にもいろいろあります。

私たちは「老後」と同じくらい、
「田舎」を漠然ととらえているのかもしれませんね。

自然へのあこがれ
故郷へのノスタルジー
地方活性化という理想

実家は「家があるなら」という思いも働きます。

しかし、「不便」とどこまでトレードオフできるか。
生活基盤として考えたときにどうか。

慎重に考えたいですね。

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