ふりかえり日記~じぶんを責めていた頃~
不妊治療を始めたばかりの頃は、10年も治療を続けていくとは思ってもいませんでした。
「知らない」からこそ飛び込めた・・・ということもあり、最初のうちは「治療をすれば授かれる」という期待を大きく持っていました。
でも・・・そんなに簡単な世界ではありません。
1人の人を生み出すことが簡単なはずなどないのですから。
でも・・・その頃のわたしは、それでも簡単に考えていたように思います。
時間と共にうまくいかない経験を積み重ね、心のどこかで「難しい」ということも自然に感じるようになりました。
それでも・・・【あきらめる】ことが出来なかった。
だからこそ上手くいかない経験を繰り返すことで【授かれない】という現実を、否が応でも受け入れなければならないように、【あきらめる】ためにつづけていたこともまた事実です。
そういう【諦め方】しか選べなかったのです。
私は1度も着床という経験をしたことがありません。
それは何度も【姿なき喪失】を経験したということです。
お腹にお迎えしたときは生きていた命のたまご・・・。
でも、その命のたまごは、私の子宮に根付くことが出来ませんでした。
何度も何度も繰り返される【姿なき喪失】。
いつしか私の心の中にある想いがあふれるようになりました。
今でも・・・思うことがあります。
私の子宮にさえ戻さなければ、この世に誕生した命もあったのではないか・・・と。
その想いは間違っているのかもしれません。
だけど・・・私にとって受精卵はすでに我が子だったのです。
たとえまだ人の形をしていなくても、大切なたいせつな命だったのです。
だからこそ・・・その命をこの世に誕生させてあげたかった。
それが出来なかったことは今でも時々、静かに重く心の中にあふれてくることがあります。
インスタにて動画投稿あり
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