自分の幸せを俯瞰する
夢を探し、見つけた目標を深く突き詰めていくために
身を粉にして打ち込む期節がある。
私は、20歳でデザインの世界に踏み込んだ。
自己表現という欲は全くない。
あったのは“伝える”という行為で、誰かの分岐点に関わり役に立ちたい。そこへの強い興味だった。
美大出身でも、秀でたセンスがあるわけでもない私には駆け出しの頃から常に過剰な不足感があり、
自分はとにかく場数を踏み、経験を重ねることでしか前にも上にもいけない。だから人一倍、過酷な現場で追い込み続けなければならない。と、
典型的なワーカーホリック状態で爆走する生活を送っていた。
もちろん、そこで得た学びと信頼が自信を育ててくれたのは確かで、自分から赴いた場所で人一倍経験を掴み取ってきた自負もあるので後悔は全くない。
そんな武者修行生活を10年弱続ける中、
33歳で始めた婚活をきっかけに、
自分の幸せが何なのかを改めて見直すに至った。
遅咲き、平凡な自分でも夢を叶えられると証明したくて、無茶な生活を歓迎して走ってきたが、
このゴールは一体どこなのか。
“落ち着いたらするだろう”と暢気に構えていた「結婚」や「子供を持つこと」に向き合うのは『いつ』なのか。
『このままだと仕事だけの人生、しかも健康を失くせばその唯一の仕事も失うことになる。』
冷静に考えて、オス化した生活リズム、不調だらけの私を一生のパートナーとして歓迎してくれる人はいるのか?
信頼し愛し合える人が見つかったとして、子供を望んだ時、私の身体は子を宿すことが出来るのか?
婚活を始め、2年経過しても相手が現れない現実から答えは見えていた。
仕事で成功することだけが自分の求めていた幸せじゃ無かったと確信した35歳から私は生き方を大きくシフトチェンジすることにした。
生活面は、
週末の常備菜作りから自炊中心に食生活を変え、
週1回から姿勢と呼吸を正す運動習慣を取り入れた。
婚活でも妊活のためでもなく、
“先ずは自分自身を健やかに、幸せにすること”
を優先した。
仕事面では、
ずっと執着していた「苦労と無茶してなんぼの精神」を手放した。不必要に消耗する仕事や人から離れることでストレスを排除、心身のバランスが崩れないことを優先した。
気づきから7年、
交際2年で結婚、その3年目の今冬
42歳目前にして私は母になる。
自分の幸せを俯瞰することで
行動は変わり、本音の未来が見えてくる。
未来は本音で変わるから。
#未来のためにできること