【教員は今】女子大学における人材育成の意義と可能性
安斎徹教授の論文「女子大学における人材育成の意義と可能性~女子大学における教育実践を通じて~」が、聖心女子大学グローバル共生研究所『グローバル共生』Vol.3に掲載されました。
<要旨>
世界経済フォーラムが発表するジェンダーギャップ指数において我が国は低迷を続けており、言わば「女性活躍後進国」という状況下、未来を切り拓く女性人材を育てることこそ女子大学の真の存在意義であると考える。筆者は長らく企業に勤務し、縁あって大学教員に転身し、現在女子大学で教鞭を執っている。閉塞感漂う社会や企業に少しでも風穴を開けられるような元気と勇気のある人材を育成することを使命と自覚し、創意工夫を凝らしながら試行錯誤を繰り返している。群馬県立女子大学、清泉女子大学、そして聖心女子大学における教育実践を通じて、女子大学において心理的に安全な環境を整える一方でストレッチ(負荷)をかけること、企業や地域の課題解決というタスクを時にリーダーとして特にフォロワーとしてチームで取り組むこと、教室での授業においても「生き方」を考えるダイナミックなテーマをインタラクティブに運営すること、などによって、女子大学において有為な女性人材を着実に育成していくことは可能である。