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ごく平凡な苗字に、ごく平凡な名前を授かり、平均的な体重で誕生した。それから20年、徐々に平均的な体重とは遠ざかっていったが、姓名が変わることは今のところ無く、未だに名前を読み間違われたことは無い。名前とは人を区別するためにつけられるものだが、それが機能しているかと言われれば、僕の場合は微妙なところだ。 ―――――――――――― 春休みに入ってから、怠惰な大学生はより怠惰になった。起床したら既に午前は吹き飛び、世間はランチタイム真っ只中なのは当たり前の事だ。生活リズムは社会