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【CDアルバム商品番号のあゆみ Vol.2】NECアベニューとPLATZ(日本コロムビア販売系)

Vol.1で発売元(mfr)としての日本コロムビアを取り上げたため、Vol.2では日本コロムビアが販売元(dist)を務めたNECアベニューとPLATZを取り上げる。

※「販売元(dist)」と「発売元(mfr)」

「販売元:distributor」と「発売元:manufacturer」はごちゃ混ぜになりやすいので、それぞれ「販売元(dist)」「発売元(mfr)」と記載する(心の中でディストリビューター、マニュファクチュアラーと読む)。
両者の基本的な違いについては教えて!gooなんかを参考のこと。

NECアベニュー

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1987年に設立されたNECグループのレコード会社。初期の販売元(dist)はレコード針の世界ブランドとして知られたナガオカだったが、途中で日本コロムビアに変更されている。

消費税導入まで

CD参入当初、NECアベニューは「N¥¥C」という4桁の記号を使用していた。例えば1988年5月にリリースされた錦城薫『アヴェーナ』の商品番号は「N32C-8」である。

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2桁「¥¥」は例によってCDの価格コード(定価3,200円代なら「32」など)である。
ジャンルコードは存在しなかったが、ハイフン右側の番号には「1」から始まる通常ラインと、「2001」から始まる「FAIRLAND」レーベルのラインが存在した(FAIRLANDには冨田恵一のKEDGE、クレヨン社などが在籍。また『東京新波1988』と『FAIRLAND '89』という2枚のレーベルコンピをリリースしている)。

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また「701」から始まるラインとして、久石譲のプライベートレーベル「IXIA」が設置されていた。

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1989年4月対応

Vol.1で述べた通り、多くのレコード会社が消費税導入で対応を迫られた中、NECアベニューは何もしないという解決策をとった。つまりRIS502の制定までは、上記の「N¥¥C」が継続することになる。

しかしながら、見分け方が1つある。実はNECアベニューは消費税導入と同時に、CD価格の改定を行った。それまで定価3,200円だったところ、税込み3,008円(税抜2,920円)としたのである。
これにより、それまで「N32C」がメインだった記号が「N29C」へシフトチェンジすることとなった。例えば1989年4月21日にリリースされた錦城薫『S』の商品番号は「N29C-24」である。

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なおハイフン右側の番号についてはリセットされずに採番されている。

RIS502制定後

NECアベニューの会社コードには「NA」が割り当てられ、1990年春よりRIS502に基づく記号体系へ移行した。例えば1992年3月にリリースされたみらのりこ『SWEET DRUGS』の規格品番は「NACL-1060」である。

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ハイフン右側の番号は1000番台にリセットされた。また頭一桁で管理されていたレーベル区分も廃止され、記号ごとに1つの番号ラインへ統合されている(FAIRLAND、IXIAのレーベルそのものは存続)。

ジャンルコードは以下の通り(間違いや例外がある可能性が大のため、あくまで参考程度の情報です)。

「J」ジャズ系
「L」いわゆるメインの系列(FAIRLAND、IXIA含む)
「P」ワールドミュージックやインスト系など
「T」オルゴール系、サントラなど

その後、NECアベニューは1998年に全ての活動を休止し、消滅した。

PLATZ(プラッツ)

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1987年に学研が出資して設立されたレコード会社。販売元(dist)は日本コロムビア。

消費税導入前後

CD参入当初、PLATZは「P¥¥G」という4桁の記号を使用していた。例えば1989年2月にリリースされた岡部東子『アムネジア』の商品番号は「P32G-5」である。

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PLATZはNECアベニューと同様、消費税導入に際して何もしないという解決策をとった。ただしNECアベニューとは異なり、PLATZは価格の変動も無視して、価格コードを「32」で固定する方針をとった。
例えば1990年2月にリリースされた今津真美『Silhouette ’90』は、税込み3,008円(税抜2,920円)であったが、商品番号は「P32G-14」となっている。

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ハイフン右側の番号は「1」から順に付番されているラインの他、アニメ・ゲーム系やイメージアルバムを手がけるS.P.S(Sound Picture Snap)レーベルが「801」から始まるラインを使用している。

RIS502制定後

PLATZの会社コードには「PL」が割り当てられ、1990年春よりRIS502に基づく記号体系へ移行した。例えば1991年7月にリリースされた斉藤さおり『Loose』の規格品番は「PLCP-17」である。

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ジャンルコードは以下の通り(間違いや例外がある可能性が大のため、あくまで参考程度の情報です)。

「A」アニメ系
「C」クラシック系
「E」ゲーム系
「K」カラオケ系
「P」いわゆるメインの系列

なおハイフン右側の数字はRIS502制定前からリセットされず、「1」番からのラインはPLCPに、S.P.Sレーベルの800番台はPLCAにそれぞれ継承されている。PLCCのクラシック系は540番台からスタートしているが、前身の商品番号があるのかは不明。その他、300番台にセクシー女優の歌ものCDである「Beppin」シリーズがある。

PLCPでは洋楽も扱っており、特に「SKY」レーベルとしてドイツのCluster関連諸作を扱っていた点は特筆したい。また1997年には、ジャズ・ピアニスト&オカリーナ奏者のAKETA=明田川荘之がプロデュースするレーベル「アケタズ・ディスク」が設置され、ジャズのCDを多くリリースしている。

PLATZは2000年代前半までリリースを続けた後、発売元(mfr)としての機能を停止したようである。

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