「夢・虎の巻」第二の教え
あなたは「昼の国」と「夜の国」の両方に住民登録している。
そのことを当たり前に思ってはならない。これは名誉なことなのだ。
あなたがもし「昼の国」の成り立ちを知りたければ、図書館に行けばよい。自分に与えられた名誉の、少なくとも半分はそこに見出すことができるだろう。
しかし「夜の国」の成り立ちは、図書館ではなかなか調べられない。「夜の国」について図書館で調べようという考えは、少し甘い考えなのだ。
そもそも、あなたは「夜の国」について何を知りたいのか?
あなたは自分の本当の「ニーズ」を知っているだろうか。
この問いかけに、簡単に答えてはならない。
この問いかけに答える前に、あなたは次の質問に答えられるか、試してみるとよい。
〇「昼の国」と「夜の国」とは、どこがどう違うのか。それぞれどのような「法(ルール)」で成り立っているのか。
〇そもそも「昼の国」と「夜の国」の国境とは、どこにどんなふうにあるのか。両国は国交を開いているのか。
〇それとも両国は、あなたの中で混然一体となっているのか。あなたは昼でも「夜の国」の住人として振る舞ったり、夜でも「昼の国」の住人として振る舞ったりするだろうか。
〇あなたは「昼の国の法」と「夜の国の法」とを充分に比較検討し、それぞれどのように尊重すべきかを知っているだろうか。
これらの質問にも、簡単に答えてはならない。
おそらくあなたは、このような問いかけすら抱いたこともないだろう。失礼な話だ。両国の住民登録に対する敬意に欠けている。
まず第一に、両国があなたの中で混然一体となっているということと、両国とも混沌とした無秩序状態であるということは、まったく正反対である。それを自覚したうえで、両国が国交を開くことは、そう簡単ではないことを、あなたは知らなければならない。
無料公開中の記事も、有料化するに足るだけの質と独自性を有していると自負しています。あなたのサポートをお待ちしています。