レベルデザイン、でもその前に(1)
※続けようと思っているので(1)とつけています
レベルデザインをするにあたり、様々なテクニックやセオリーが存在すると思いますが…設計を開始する前の「アイデアのタネ」について考えてみました。
なお、本記事は以下の内容を含みません。
レベルデザインとはなにか
よりよいレベルデザインをどう作るか
「レベル」については「プレイヤーキャラが存在し、活動する空間」程度の意味で扱っています。
屋内と屋外
古城の中の探検、オアシスを求めて彷徨う砂漠など、レベルには「屋内と屋外」の2種類があります。
屋内は狭く、圧迫感があり、緊張が持続するレベルです。
屋外は広く、開放感があり、リラックスできるレベルです。
屋内はレベルがプレイヤーに対して支配的です。
脱出、生存、制圧、撃退といった目的が与えられるでしょう。
屋外はプレイヤーがレベルに対して支配的です。
探索、追跡、開放、収集といった目的が与えられるかもしれません。
屋内と屋外とを行き来するハイブリッドなレベルもありますが、
混在というよりは連結として捉えるのが良いでしょう。
世界
どういう世界にレベルが存在するのか。
現代
近未来
過去(戦国時代など)
原始時代
宇宙空間
剣と魔法のファンタジー
SF
プロジェクトやシナリオがレベルの存在する場所を決定します。
SF作品であれば、レベルもSF世界に存在します。
様々な世界を旅するシナリオであれば、レベルも様々な場所を描くでしょう。
機能(施設・役割)
場所はなんらか機能に基づいた名前を持ちます。
学校
商業施設
ホテル
リゾート地
城
研究所
燃料庫
アジト
ジャングル
シナリオではプレイヤーキャラクターを様々な場所に移動させて言うべきことを語ります。その場所はよくわからない不明な場所ではなく、ユーザーにとって理解できる機能を持つ場所になります。
組み合わせてみよう
これまで述べたことを組み合わせると、レベルのタネが生まれます。
屋内✕ファンタジー✕ホテル
→ファンタジー世界の宿屋を舞台にしたレベル屋外✕現代✕商業施設
→歓楽街やゴーストタウンを舞台としたレベル屋内✕近未来✕ジャングル
→敵組織の索敵装置が張り巡らされ、身を隠しながら進むジャングル
「屋内であると感じられるジャングル」であれば屋内と言えます。
※ちょっと苦しいですが…
しかし、それでは作れない
レベル(空間)があっても、その中で何をやるかが重要です。
何をやるかの大元は「シナリオ」が決めます。
主人公はなぜここに来て、何をなすのか。
つまり、レベルを考える際のスタート地点は「シナリオ」になります。
面白いレベルを作りたいのなら、面白いシナリオを用意してもらうのが良いでしょう。
おまけ
オチが身も蓋もないのでおまけです。
「屋内と屋外」「世界」「機能」の組み合わせでレベルの枠組みを作ることができます。しかし、この無数の組み合わせにたいして、レベルデザイナーであればどんなレベルでも作れるのでしょうか。
RPGと格闘ゲームが別ジャンルであり、それぞれ専門のノウハウが必要なように、レベルについても内容が異なれば異なるスキルが求められるのではないでしょうか。
単純に「レベルデザイナー」と呼ぶのではなく「屋内レベルデザイナー」や「屋外レベルデザイナー」だったり、「ファンタジーレベルデザイナー」や「現実レベルデザイナー」といった肩書、区分けが必要になるかもしれません。
少なくともレースゲームのレベルデザイナーとダンジョンのレベルデザイナーは異なるスキルが求められるはずです…